■音声操作でGoogleのアプリが利用できるほか、緊急通報や故障通報サービスと連携するテレマティクス、アプリも
ボルボは、車載インフォテイメントシステムにスマホ感覚の操作が可能な縦型ディスプレイをいち早く採用してきました。ステアリングスイッチを含めて慣れれば、ナビやオーディオ、車両設定などの多彩な機能をディスプレイで操作、表示が可能でした。
一方で、先述したように慣れが必要という印象で、機能によっては画面をスクロールしたり、深い階層まで辿ったり、音声操作を使いこなすにもコマンドを覚える必要があったりするなど、いつも使っているスマホやタブレットのような操作性を実現している、という領域にまでは至っていなかったように思えます。
ボルボは、車載インフォテイメントシステムの中でもかなり先進的なGoogle搭載の新しいインフォテイメントシステムをXC60、S90、V90、V90クロスカントリーに装備し、2021年9月1日から発売しました。
この新しいインフォテイメントシステムは、Googleのアプリやサービスが使えるAndroidベースで、多彩なデジタルサービスが提供されます。
Googleのアプリとサービスだけでなく「Volvo Cars app(テレマティクス・サービス/ボルボ・カーズ・アプリ)」「ワイヤレス・スマートフォン・チャージ」へのアクセス、サービスを実行するために必要なすべてのデータ通信も含まれていて、こうした機能は、新車から4年間無償で提供されます。
Googleのアプリとサービスは、Googleアシスタントによる自然で直感的な音声操作を可能にするそう。さらにGoogleマップによるスムーズなナビ、GooglePlayストア経由でダウンロード可能なアプリの利用が可能で、大幅に機能性を向上させます。
たとえば、Googleアシスタントを使えば運転に集中したまま、音声操作で様々な機能をコントロールすることが可能。
目的地の設定はもちろん、エアコンの温度調節、音楽やポッドキャストの再生、メッセージの送信、そのほかのGoogleアシスタント対応デバイスの操作まで、ハンドルから手を離さずに安全に操作できるそう。なお、音声操作システムのGoogleアシスタントは、2021年末以降、利用が可能になる予定。
また、この新インフォテイメントシステムには、新たに 「Google Apps and Services (Google アプリ/サービス)」と、緊急通報サービスや故障通報サービスなどと連携する「Volvo Cars app(テレマティクス・サービス/ボルボ・カーズ・アプリ)」も含まれています。この「Volvo Cars app」は、緊急通報サービス、故障通報サービス、盗難車両検索機能からなります。
2022年中に順次利用できるようになるのは、ドライビング・ジャーナル(ドライブログ自動作成機能)、ヴィークルダッシュボードモニター(車両情報確認機能)のふたつ。リモートドアロックおよびアンロック機能、エンジンリモートスタートは、発売と同時に使用できます。なお、欧州では、電気自動車のXC40リチャージが同システムが初めて採用されたモデルになります。
(塚田勝弘)