スバル・フォレスターにワイルド仕様が誕生。ハードウェアも刷新して走破性アップ

■オフロード性能を高めたフォレスター・ウィルダネスが北米でフォトデビュー

北米では日本以上にSUVブランドとして認知されているスバル。そのタフなイメージを強めたWilderness(ウィルダネス)シリーズの第二弾となるフォレスター・ウィルダネスが発表されています。

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トランスミッションはリニアトロニック(CVT)。変速比幅を広げると同時に、オイルクーラーも追加してけん引能力を上げている

ウィルダネス第一弾として登場したアウトバック・ウィルダネスと同じく、明るいブルーをイメージカラーとしたフォレスター・ウィルダネスのエクステリアは、サイドシルやフェンダー、バンパー下部を樹脂で覆ったような高い走破性を感じさせるのが特徴です。

さらにヨコハマ・ジオランダーのオールテレーンタイヤや、専用スプリングにより9.2インチ(約233mm)まで高められたロードクリアランスもタフなイメージを強めています。

このあたり、アウトバック・ウィルダネスに通じる仕様ですが、フォレスター・ウィルダネスの魅力はそれだけではありません。

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最低地上高は9.2インチ(233mm)まで高めた。プロテクションパーツをまとった姿はタフなイメージだ

最低地上高を上げ、オフロード性能を高めるべく専用スプリングに変えられてはいますが、だからといって舗装路ではフワンフワンとした乗り味となるわけではないようです。スプリング以外のセッティングも見直しているようで、ロールを抑えた軽快な走りも実現しているといいます。

標準モデルに対して幅を約20mm広げたルーフレールは最大積載量を向上させることで、ルーフテントの活用などもしやすくなっているといいます。片側3ヵ所のロープ穴を用意しているのも実践的なアップデートといえます。

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インテリアは日本でいうX-BREAKとどこか似たムードになっている

インテリアに撥水性のあるシートを採用しているのもアウトドアユースでのアドバンテージとなるでしょう。各部に配されたオレンジのさし色は、日本仕様に用意されるX-BREAKにも似ていますが、同様にアクティブなイメージを強めています。

このフォレスター・ウィルダネスのパワートレインは、2.5L水平対向ガソリン直噴エンジンとリニアトロニック(CVT)を組み合わせたもの。北米仕様では重要なトーイング性能を高めるため、リニアトロニックの変速比幅を拡大して、最終減速比をローギヤードにすると同時に空冷オイルクーラーを追加した仕様となっています。

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北米専用となるフォレスター・ウィルダネス。エンジンは2.5L直噴の水平対向を積む

現時点ではアウトバック・ウィルダネス同様に北米専用モデルとなると予想されるフォレスター・ウィルダネスですが、一目でタフであることをアピールするエクステリアは、スバルのSUVイメージを高めること間違いありません。

日本のファンからもウィルダネスの導入を求める声は大きくなっていきそうです。

山本 晋也

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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