■フィリピン、タイで生産されるコンパクトセダン
三菱自動車は、2021年8月30日、コンパクトセダンの「ミラージュG4」のデザインを一新し、フィリピンで発売したと発表しました。ミラージュG4(アトラージュ)は、コンパクトカーのミラージュの派生モデルで「アトラージュ」という車名でも一部の国、地域に投入されています。
2013年に発売され、パワーユニットは1.2Lエンジンを搭載。今回のマイナーチェンジでは、エクステリアデザインが大きく変わり、同社のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」のシャープな顔つきになっています。
インテリアには、スマホ連携が可能な7インチディスプレイオーディオが採用され、使い勝手の向上が図られています。
日本に未導入のミラージュG4は、世界累計販売台数が約37万台に達し(2021年7月末)、フィリピンでの累計販売台数はタイからの輸入と現地生産モデルを合わせて約9万2000台に到達。
フィリピンでは、同国政府の自動車産業育成政策「CARS Program」の支援を受けた初めての案件として、生産、販売会社のミツビシ・モーターズ・フィリピンズ・コーポレーション(MMPC)の車両生産工場で2017年よりラインオフされています。
三菱自動車の加藤隆雄社長は「今回のミラージュG4は、これまでの使い勝手の良さを保ちながら、より安定感のあるアグレッシブで力強い外観になっています。また、これまでミラージュG4は、サンタローザ市のMMPCの工場と、自動車部品サプライヤーを通じて雇用機会を創出し、フィリピン経済にも貢献してきました。2022年モデルの投入によって現地生産を強化し、フィリピン市場にさらにコミットしていきます」とコメントしています。
日本では、コンパクトセダンに限らず、セダン市場は、一部の輸入ブランドをのぞきシュリンクしています。一方で、東南アジアや中国ではセダン人気は、健在のようです。
(塚田 勝弘)