■車名はワゴンR「スマイル」、発売時期は2021年末か?
1993年に誕生し、軽自動車の弱点だった室内の狭さを、ルーフを高くすることで克服した軽自動車の革命児、スズキ「ワゴンR」。
2017年に登場した現行モデル(6代目)に至るまで、この分野で30年近い歴史を持っており、運転のし易さや使用性、燃費などの面でバランスがとれていることから、根強いファン層に支持されています。
これまでライバル車、ダイハツ「ムーヴ」と共に、スズキの看板車種として軽トールワゴンブームを牽引して来ましたが、本年1-6月における販売台数が30,236台と、ムーヴ(同57,761台)に大きく差をつけられています。
実はそんなムーヴの販売台数の半数以上を占めているのが、ダイハツが2016年に発売した「ムーヴキャンバス」。電動スライドドアを左右に標準装備したムーヴの派生モデルで、独自のポジションを確立しています。
そうしたなか、各種情報によるとスズキが同車への対抗馬として、ワゴンRをベースとするニューモデルを開発している模様。
車名はワゴンR「SMILE(スマイル)」となるようで、そのネーミングは2019年12月に特許庁に商標出願され、本年2月に登録されています。
●両側スライドドアを装備。女性好みのエクステリア・デザインを採用
プラットフォームはワゴンRと同様、軽量化と高剛性を両立した「ハーテクト(HEARTECT)」を採用。
車両サイズはワゴンRと同等(全長3,395×全幅1,475×全高1,650mm、W/B 2,460mm)で、両側スライドドアを採用。同じくスライドドアを装備するスーパーハイトワゴン「スペーシア」とは、車高をワゴンR並(-135mm)に抑えることで差別化を図るようです。
エクステリアは女性が好む丸みを帯びたデザインとし、フロントマスクは車名「スマイル」に因んだキュートなデザインを採用。ヘッドライトは角目のワゴンRに対し、丸目2灯式を採用しており、スペーシアほどの室内高を求めない、後席への乗降性を重視するユーザーをターゲットにしているようです。
スズキには、他にも丸目2灯式ヘッドランプを採用したアクティブな印象の「ハスラー」や、女子力の高い5ドアモデル「アルトラパン」が存在しますが、今回のワゴンR「スマイル」では、そうした要素を上手く採り入れた車格感のある派生モデルとなりそう。
パワートレーンはワゴンR同様、660cc直3VVTのNAエンジン(49ps/5.9kgm)+モーター(2.6ps/4.1kgm)のマイルドHV仕様とCVTの組み合せになるようで、2WDと4WDを設定。
安全面では最新版の「スズキセーフティサポート」搭載が予想されます。
スライドドアの利点と言えば、狭い駐車場での乗り降りや、荷物の積み降ろしが容易な点で、スーパーの駐車場などで隣接車両が存在する際にも重宝します。
ライバル車となるムーヴキャンバスがツートンなど、各種内外装色を用意していることから、ワゴンR「スマイル」においても豊富なカラーバリエーションが期待できそうです。
発売時期については、コロナ禍に伴う半導体不足の影響もあり、本年末あたりになる模様。気になる車両価格については、ライバル車ムーヴキャンバス(143万円~)を意識したものになる筈で、今後の動きが注目されます。
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ダイハツ ムーヴ キャンバス
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