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■子育て世代のクルマに関する実態を調査
小さな子どもがいる家庭、いわゆる子育て世代には、学校や保育園の送迎、子どもが体調を崩した際の通院などで、クルマが必要になる場合も多いと思います。
また、たとえば家族旅行などの際、移動中に子どもが騒いでも電車やバス、飛行機などの公共交通機関を使うときのように周囲へ気を遣うこともありません。さらに、もし子どもが寝てしまっても、起こさずに移動ができるといった利点もあることが考えられます。
では、そういった子育て世代の中で、実際にどれくらいの人がクルマを必要と思い、どのような用途で使っているのでしょうか?
定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、全国の親2163人を対象に「子育てに車は必要かどうか」や「どんな時に必要か」などについて調査を実施。その結果、クルマを必要と思う人が全体の77.1%と圧倒的に多いことなどが分かりました。
●日常生活での利用が約70%
今回の調査は、2021年4月9日〜4月21日の期間に、インターネットによるアンケート形式で行われたものです。
調査では、まず「子育てにクルマが必要ですか?」と質問。その結果、「必要」と回答した方は77.1%、「必要ではない」は22.9%という結果になりました。
次に、クルマが必要と答えた人に「子育てで主にどんな時にクルマが必要ですか?」という質問をしたところ、「保育園・学校・習い事の送迎」が33.8%で最も多い結果に。以下、「通院」20.9%、「レジャー・旅行」18.7%、「買い物」16.6%、「そのほか」10.0%と続きます。
レジャー・旅行を除くと、学校などの送迎や通院、買い物といった日常生活に密着した場面でクルマが必要だと考えている人が約70%で、大半を占めるようです。なお、「そのほか」には、「子どもが寝てしまったとき」や「子育てに必要な荷物を持って移動するとき」などの回答があったそうです。
●子どもの成長に合わせて買い換える人は?
さらに、調査では子育てにクルマが必要と答えた人に「子供の成長にあわせてクルマを買い替えましたか?」という質問も行っています。その結果は、「買い替えていない」と回答した人が53.7%、「買い替えた」と回答した人が46.3%となっています。
また、「買い替えた」と回答した人に「どんなタイミングで買い替えましたか?」と聞いたところ、「子供が塾や習い事に通うようになって」「中学校から高校に入るとき」「子供が成人したとき」などの回答が多かったそうです。
ちなみに、買い替えの際にどんな条件でクルマを選んだかについては、「車内の広さ」「運転のしやすさ」「機能」「価格」「燃費」など、それぞれのライフスタイルに合わせた条件でクルマを選び、買い替えていることも分かったそうです。
調査を行ったナイルでは、今回の結果について「子どもを持つ方は、送迎や通院などでクルマを必要だと感じている方が多く、子どもの成長やライフイベントのタイミングでクルマを買い替えている方も多いことがわかりました」とコメントしています。
今回の調査では、子育て世代が乗るクルマには、どんな車種が多いのかまでは聞いていません。
ですが、たとえば、業界団体の自販連(日本自動車販売協会連合会)が発表している新車販売台数ランキングを見ると、トヨタの「ルーミー」やホンダの「フリード」といったコンパクトサイズのミニバンは、毎月必ずといっていいほど上位に入っています。
いずれも、女性でも運転しやすいボディサイズや4〜5人家族でもゆったりと乗れる室内スペース、小さな子どもも乗り降りしやすいスライドドアなどが、子育て世代に高い支持を得ているモデルです。
今回の調査と合わせて見てみると、近年コンパクトミニバンが根強い人気を誇っている理由がよく分かりますよね。
(文:平塚 直樹 *写真はイメージです)