■フランス車らしい乗り味が得られるシートに刷新
2021年1月27日、プジョーは3列7人乗りのSUV PEUGEOT 5008をビッグマイナーチェンジさせ、同日から発売しました。
まず目を惹くのは、フェイスリフトを受けたエクステリア。垂直に立ち上がるフロントグリルはフレームレスになり、ヘッドライト、バンパーと融合し、よりボディに溶け込んだ顔つきになっています。
LEDデイタイムライトが、新世代プジョーのデザインコードであるセイバー(サーベルの意)と呼ばれる「牙」状に変更されています。近未来的なフレームレスグリルとなったことで、セイバーが縦のラインを強調。さらに、アルミホイールを強調するかのようにオープニングラインと呼応するような配置になったことで、よりダイナミックな外観を手に入れています。
「GT」グレードはフルLEDヘッドライトになり、リヤフォグ点灯時に光度、角度を自動調整するフォグモードが用意されています。また、ヘッドライトユニット内側にスタティックコーナリングライトを内蔵することで、夜間の安全性を向上。
バンパーは、より彫刻的で多面的な造形になり、フロントフェイス全体が統合されたスタイルとなるようにリフレッシュされています。また、フロントフード先端には、新世代プジョーらしさを演出する5008のエンブレムを配置。サイドビューは、SUVらしいがっしりとしたショルダーラインが特徴で、伸びやかさも抱かせる造形になっています。
一方のリヤビューは、ボディ幅いっぱいに広がったブラックバンドと、ライオンの「爪あと」から着想を得たという、三条のLEDが赤く光る3D LEDリヤコンビランプが配置されています。立体感を増した3D LEDリヤコンビランプは、ウインカー点灯時に光が流れるシーケンシャルインジケーターが採用され、さらに視認性が引き上げられています。
インパネは小径ステアリングやデジタルヘッドアップインストルメントパネルなどからなる「PEUGEOT i-Cockpit」が引き継がれています。ステアリングホイール奥のデジタルヘッドアップインストルメントパネルには、コントラストをさらに高めた12インチ大型ディスプレイを採用。「ブラックノーマル」のハイコントラスト液晶が用意され、さらに視認性が向上したそう。
シートも刷新されていて、フランス車らしい柔らかさ、疲労の少なさ、快適性をさらに向上したそうで、視覚的もよりモダンになっています。
「GT(ディーゼルおよびガソリン)」には、アルカンタラ&テップレザーのダークグレー基調の表皮が採用され、フロントシートヒーター、運転席メモリー付きパワーシートとマルチポイントランバーサポートシートも用意されます。「Allure BlueHDi」「Allure」には、ファブリック&テップレザーのダークグレー基調になります。また、「GT」に設定されるレザーパッケージオプションでは、人気のナッパレザーシートが引き続き採用され、新たにウッドパネルにオープンポア(木材の持つ自然な導管の質感を生かした仕上げ)のダークライムウッド(アオイ科の樹木で日本ではシナノキに近似)が用意されています。
搭載されるパワートレーンは、定評ある2.0LのBlueHDiディーゼルターボ、1.6LのPureTechガソリンターボ。前者は可変ジオメトリーターボが搭載され、最高出力177ps、400Nmの分厚いトルクによるパワフルな走りが魅力です。
また、プジョー独自のクリーンテクノロジーにより、「Euro 6.2」に対応する環境性能と16.6km/L(WLTCモード)、21.2km/L(JC08モード)という高いエネルギー効率を誇ります。後者は、ターボラグを極限まで減らしたツインスクロールターボにより、1650rpmという低回転域から250Nmのトルクを発生。この1.6Lガソリンターボは燃費が向上し、WLTCモード燃費で15.6km/L(旧13.4km/L)、JC08モードで17.5km/L(旧15.0km/L)と従来型より大幅に改善しています。
全長4640×全幅1840×全高1650mmというサイズをもつSUV PEUGEOT 5008。価格は、「5008 Allure BlueHDi」が460万円、「5008 GT」が467万2000円、「5008 GT BlueHDi」が501万6000円です。
なお、GTにオプション設定のパノラミックサンルーフオプションは15万3000円、レザーパッケージは57万円(いずれも消費税込み)となっています。
(塚田 勝弘)