Cセグメント級の「SUV PEUGEOT 3008」がビッグマイナーチェンジで、初のプラグインハイブリッド4WDモデルを追加

■プラグインハイブリッド4WDの「NEW 3008 GT HYBRID4」は565万円

2021年1月27日、プジョーのCセグメントSUVである3008がビッグマイナーチェンジを受け、発売されました。3列7人乗りの5008と同様に、プジョー最新世代のフロントマスクに刷新され、プジョー初のプラグインハイブリッドで4WDの「NEW 3008 GT HYBRID4」も加わっています。

SUV PEUGEOT 3008
ビッグマイナーチェンジを受けた「SUV PEUGEOT 3008」

プジョー3008の現在の正式名称は「SUV PEUGEOT 3008」で、2017年3月のデビュー以来、4年弱で累計販売台数8309台に上り、同ブランドの躍進を担っています。

リフレッシュされたエクステリアは、「セイバー(デイタイムランニングライト)」とフレームレスのフロントグリル、初採用のフルLEDテールランプ、ボディカラーの新色の設定などがトピックス。垂直基調のフロントグリルがフレームレスになり、ヘッドライトやバンパーと融合することで力強く流麗な印象を付加しています。

グリルは電動化を見据るかのように存在感を薄め、ボディに溶け込んでいます。また、LEDデイタイムライトは、新世代プジョーのデザイン要素であるセイバー(サーベルの意)と呼ばれる牙状になっています。

SUV PEUGEOT 3008
「SUV PEUGEOT 3008」のリヤビュー

力強いショルダーライン、リヤドアからキックアップするウインドウグラフィックスは、3008ならではの都会的な洗練さとダイナミズムを印象づけています。リヤビューは、ワイドに配置されているブラックバンド、ライオンの爪あとから着想を得たという、三条のLEDが赤く光る3D LEDリヤコンビランプが備わっています。さらに、ウインカー点灯時に光が流れるシーケンシャルインジケーターが採用されていて、さらに視認性が高まったそう。

SUV PEUGEOT 3008
「PEUGEOT i-Cockpit」と呼ぶ先進的なインテリア

インテリアは「PEUGEOT i-Cockpit」が引き継がれています。ステアリング奥のデジタルヘッドアップインストルメントパネルには、コントラストが高められた12インチ大型ディスプレイが採用され、「ブラックノーマル」のハイコントラスト液晶により、さらに視認性が引き上げられています。

刷新されたシートも見どころ。座り心地のさらなる向上が図られると共に、視覚的にもよりモダンになっています。

SUV PEUGEOT 3008
シートは、座り心地の向上と見た目のクオリティアップが図られた

プラグインハイブリッドの「GT HYBRID4」には、アルカンタラ&テップレザーのライトグレー基調のシート、「GT(ディーゼルおよびガソリン)」にはアルカンタラ&テップレザーのダークグレー基調の表皮を採用。さらに、フロントシートヒーター、運転席メモリー付きパワーシートとマルチポイントランバーサポートシートも備わります。「Allure BlueHDi」「Allure」には、ファブリック&テップレザーのダークグレー基調が用意されています。

また、「GT HYBRID4」と「GT」に設定されるレザーパッケージオプションには、人気のナッパレザーシートが引き続き採用されていて、今回新たにウッドパネルにオープンポア(木材の持つ自然な導管の質感を生かした仕上げ)のダークライムウッド(アオイ科の樹木で日本ではシナノキに近似)が設定されています。

SUV PEUGEOT 3008
最上級セダンのプジョー508と同島の先進安全装備を標準装備

装備面では、最新の先進安全装備を用意。アクティブセーフティブレーキなど基本機能を全車に標準搭載され、クルマや歩行者だけでなく、二輪車、夜間時の検知にも対応しています。

新型3008に搭載されるパワーユニットは、2.0LのBlueHDiクリーンディーゼルターボ、1.6LのPureTechガソリンターボ、プジョー初となるPHEVの4WDモデルの3つ。PHEVは、クルマとしての機能や装備、居住スペース、ユーティリティなどの仕上がりを、これまでのガソリン車やディーゼル車などと同等とする設計が施されているそう。

SUV PEUGEOT 3008
「SUV PEUGEOT 3008」に加わったプラグインハイブリッド4WDの「NEW 3008 GT HYBRID4」

プジョー初の電動化モデルであるプラグインハイブリッド4WDは、トータル出力300ps/520Nmに達し、プジョー市販モデルで最強を誇ります。

高回転域を伸ばし、ハイチューン化された200ps/300Nmの1.6L PureTechガソリンターボと電子制御8速ATの「EAT8」をベースにしたベースにしたPHEV専用トランスミッション「e-EAT8」を採用。フロントに110ps/320Nmのモーターを内蔵し、リヤに独立した112ps/166Nmのモーター、13.2kWhのバッテリーが搭載されています。アクセルに即座に反応するリヤモーターの駆動によって旋回をコントロールするダイナミックな走りが得られるそう。

なお、0-100km/h加速は欧州参考値で5.9秒とアナウンスされています。

バッテリーへの充電は、普通充電のみに対応していて、200V/3kWで約5時間、200V/6kWで約2時間半で満充電になります。専用充電ケーブルが付属し、充電ポートは車両左後方に用意されています。ソケット脇にはLEDのインジケーターがあり、スタンバイ(白)、充電中(緑の点滅)、充電完了(緑の点灯)、青(充電予約中)など状態が表示されます。

SUV PEUGEOT 3008
プラグインハイブリッド4WDの「NEW 3008 GT HYBRID4」

価格は「3008 Allure」が397万6000円、「3008 Allure BlueHDi」が432万円、「3008 GT」が439万2000円、「3008 GT BlueHDi」が473万6000円。そして新設定されたプラグインハイブリッド4WDの「 3008 GT HYBRID4」が565万円となっています。

なお、GTにオプション設定の「パノラミックサンルーフオプション」は15万3000円、レザーパッケージは52万円です。

プラグインハイブリッド4WDの追加は、環境意識の高い人だけでなく、降雪地域などの新たなユーザー獲得の切り札になりそうです。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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