■日産の「プロパイロット」による運転支援の情報も表示
ドライバーの視線移動を抑制し、ロングドライブでの疲れも軽減させる効果が期待できるヘッドアップディスプレイ(HUD)は、高級車だけでなく一部の軽自動車にも採用されています。
パナソニック オートモーティブ社は、同社の大画面HUD(Head Up Display)が、日産の新型クロスオーバーSUV「Rogue(ローグ)」に採用されたと発表しました。
ローグは2020年10月に北米市場向けに発売されています。「HUD」はフロントスクリーンに映像を投影することで、ドライバーの視線の先に車速やカーナビなどの情報が表示される装備。
パナソニック オートモーティブ社のHUDは、車速やナビなどの情報に加え、高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」による運転支援など、さまざまな情報を表示するシステムになっています。ドライバーの視界の先、中心近くに表示することにより、視線移動によるドライバーの負担を軽減してくれます。
「HUD」の開発にあたっては、パナソニックがデジタルカメラの開発で培った光学技術を応用したフル自由曲面ミラー、高輝度「PGU(Picture Generation Unit)」の技術が活かされていて、低歪かつ明るく鮮明な大画面(画角7度×3度)を実現。
フル自由曲面ミラーは、デジタルカメラの開発で培ったレンズ設計、レンズ成形技術を活用した高精度のミラーを採用。限られたスペースである車内でも大画面、低歪の映像投影を可能にするHUD本体の小型化が果たされています。
また、「高輝度PGU」には、液晶ディスプレイの照明技術を応用した独自のHUD向けバックライト設計が施されていて、太陽光下やサングラス越しのような表示が見えにくくなる状況でも鮮明な画像が表示できます。
パナソニックの製品はスズキの新型ソリオ/ソリオバンディットに小型コンバイナタイプHUDが採用されるなど、搭載されるモデルを徐々に増やしています。
(塚田 勝弘)