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■エクステリアのリフレッシュと最新のLEDヘッドライトを用意
新型アウディQ3、Q3スポーツバックが日本に登場したばかりのアウディ。ドイツ本国では、弟分のQ2がアップデートを受けました。
ポリゴン(多角形)をモチーフにしたアウディQ2は、今回のマイナーチェンジでフロントとショルダーラインの特徴である多角形のモチーフがリヤにも採用されています。
バンパーには大きな五角形が組み込まれたディフューザーインサートが一体化され、ダイナミックで複雑な造形になっています。フロントデザインも変更され、ヘッドライト下の表面処理がより印象的なものになり、ライトまわりを強調。また、八角形のシングルフレームの位置がわずかに下げられ、フロントセクションの幅の広さも強調されています。インサートにも、多角形のモチーフを採用。
「advanced」と「S line」には、ラジエーターグリルとボンネットの間に、アウディのアイコンモデルである「Audi Sport quattro」を想起させる、細長いスリットを配置。大型エアインレットもさらに印象的なエクステリアデザインに貢献していて、「S line」のエアインレットは特に印象的なものに仕上げられています。
■オプションでマトリクスLEDヘッドライトを設定
機能装備ではLEDヘッドライトが標準化され、さらにオプションでマトリクスLEDヘッドライトが設定されています。ヘッドライトモジュールに取り付けられた7つのLEDは、インテリジェントに制御されたハイビームになるそう。ハイビームは、歩行者や対向車などを幻惑することなく、路面を明るく照らし出します。さらに、10個の発光ダイオードがデイタイムランニングライトとして機能し、さらに7つのLEDがダイナミックインジケーターとして作動。
一方のテールランプはダイナミックインジケーターの有無にかかわらず、2つのLEDバージョンから選択することが可能。マトリクスLEDヘッドライトを選択すると、テールランプにダイナミックインジケーターも標準装備されます。
ボディカラーには、5色の新色が用意されます。アウディ初採用となる「アップルグリーン」をはじめ、「マンハッタングレー」「ナバラブルー」「アローグレー」「ターボブルー」を設定。Cピラーに設置されたブレードは、装備ラインに応じて、ボディ同色、ブラック、グレー、シルバーのいずれかにペイントされます。
ボディ下部のアタッチメントは、3つのバージョンから選択可能。カラーは、ベーシック仕様では「ピテッドブラック」「advanced」は「マンハッタン グレー」「S line」はボディ同色になります。
ドイツで搭載されるパワーユニットは、110kW(150PS)/250Nmの1.5 TFSIエンジン。低負荷および低回転域では、効率化システムのシリンダーオンデマンド(COD)機能が作動し、2番と3番シリンダーを一時的に休止。また、別TDI(ディーゼルエンジン)、TFSIエンジン(ガソリンエンジン)は、年末までに追加される予定だそう。すべてのエンジンは。新しい「Euro 6 AP」排ガス基準に適合します。
アウディQ2は、俊敏な走りが特徴としていて、ステアリングの操舵角が増加するにつれて、よりダイレクトなギアレシオに変化する「プログレッシブステアリング」を標準装備。同システムは、車庫入れ時やワイディングロードの走行時に、ハンドリングとダイナミクスを向上させるそう。
さらにオプションで、車高を10mm低下させるスポーツサスペンションも設定され、ダンパーコントロール付サスペンションを選択することもできます。このサスペンションは、快適な乗り心地から、スポーティな走りまで、明確に個性の異なる設定を選択することができます。
先進安全装備も充実。標準装備の「アウディプレセンスフロントシステム」は、レーダーを使用して車両前方を監視する、衝突被害軽減ブレーキ。また、車線逸脱警報も標準装備されるほか、オプションのシステムとして「ドライブ」「セーフティ」「パーク」の3つのパッケージを用意。
「パーク」パッケージには、リバースカメラとパーキングシステムプラスが含まれています。アップグレードオプションとして、駐車スペースに車両を自動的に出し入れできるパークアシストを装備することも可能。「セーフティ」パッケージには、サイドアシスト、リヤクロストラフィックアシスト、アウディプレセンスベーシック、アウディプレセンスリヤシステムが含まれます。
●アダプティブクルーズアシストはすべての速度範囲で作動
「ドライブ」パッケージには、MMIナビゲーションプラスとの組み合わせで利用できる新しいハイエンドシステムの「アダプティブクルーズアシスト」に加えて、アウディバーチャルコックピット、Sトロニックを用意。アダプティブクルーズコントロールを使うと、同一車線内における加速、減速、ステアリング操舵といった主要な運転操作が自動化されます。
ドライバーがステアリングホイールを握っているかどうかを検知するため、ステアリングホイールには、静電容量式タッチセンサーを用意。なお、アダプティブクルーズアシストは、すべての速度範囲で作動。カメラベースの道路標識認識機能と組み合わせると、速度制限などの標識を認識すると、車両が自動的に減速し、制限速度が解除されると、再び加速します。
インテリアで目を惹くのは、最新の「Audi connect」で、操作系の各機能は、センターコンソールに設置されたロータリープッシュボタン(MMIタッチ)か、日常会話に対応するボイスコントロールシステムを介して操作できます。「MMIナビゲーションプラス」には、高速データ通信用のLTEモジュールと、スマホなどのモバイル機器を接続することができるWi-Fiホットスポット機能を用意。この最上位のインフォテインメントシステムは、オンライン交通情報を含む「Audi connect」サービスも提供されます。
加えて、「Audi connectエマージェンシーコール&サービス」「Audi connectリモート&コントロール」サービスも新たに追加されます。ユーザーは無料のmyAudiアプリをスマホにインストールすることで、リモートで車両をロックしたり、燃料の残量や走行可能距離を確認したりすることが可能になります。
ほかにも、Bang&Olufsenプレミアムサウンドシステムも採用されていて、705Wの出力で14のスピーカーを駆動し、臨場感あふれるサウンドを提供します。
最新のインフォテイメントや先進安全装備が用意されるマイナーチェンジ版のアウディQ2。気になる日本へ導入は、2021年前半の見込みで、価格などの詳細は未定となっています。
(塚田勝弘)