■「Recharge Plug-in hybrid T5」は200V充電で、2.5〜3時間
ボルボは日本で最も売れているXC40、プレミアムミドルSUVのXC60、フラッグシップSUVのXC90のパワートレーンを一新し、同日より発売しました。
同日、ボルボXC40にプラグインハイブリッドモデルが設定されたことで、日本に導入されるすべてのラインナップにプラグインハイブリッドモデルが設定されたことになります。また、SUVのXC40、XC60、XC90はプラグインハイブリッド以外のすべての車両を48Vハイブリッドモデルとすることで、ラインナップから内燃機関のみを搭載するモデルがなくなると明らかにしています。
■プラグインハイブリッドの「Recharge Plug-in hybrid T5」は「Charge」モードで80%まで充電可能
なお、ボルボの全車電動化は、内燃機関のみの車両がなくなり、すべてのモデルがプラグインハイブリッド車、または48Vハイブリッド車になることだそうです。もちろん、100%電気自動車も開発されていて、2021年内に日本市場にバッテリーEVである「XC40 Recharge Pure Electric」を導入するとアナウンスしています。
ボルボXC40では、従来の「T4」「T5」パワートレーンが廃止され、新たに48Vハイブリッドモデルの「B4」「B5」と、プラグインハイブリッドモデルの「Recharge Plug-in hybrid T5」が新設定されています。
XC40に新規導入された「Recharge Plug-in hybrid T5」は、ボルボの小型車向けプラットフォームである「CMA」初のプラグインハイブリッドモデル。
132kW(180ps)/265Nmを発生する新開発3気筒1.5Lの直噴ガソリンターボエンジンに、60kW/160Nmを発生するモーターと新開発となる湿式の7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせることにより、スムーズな走りを実現。
なお、駆動方式はFFになります。また、3気筒エンジンは低速域から高速域まで音・振動面の押さえ込みも見事で、プラグインハイブリッド化により上質さ・静粛性の高さも際立っていて、高級コンパクトSUVといえる仕上がりになっています。
もちろん、バッテリーの充電具合によるものの、EV走行のみによるゼロエミッション走行が可能で、プラグインレンジは45.6km。また、小排気量エンジンとモーター、7速DCTのコンビネーションによるハイブリッド走行時の燃料消費の最適化も図られています。
また、ドライブモードを「Pure mode」にすると、モーター走行が135km/hまで優先され、スロットルの反応がマイルドに、エアコンがエコモードになります。さらに、「Charge」モードにすると残量が約80%になるまで充電されます。 充電時間は200V/16Aで2.5〜3.0時間と発表されています。
XC40の「Recharge Plug-in hybrid T5」は、649万円というプライスタグでXC40の最上級モデルになります。24万1000円(概算)のエコカー減税・環境性能割等、20万円のCEV補助金が適用されると実質的に604万9000円まで下がり、XC40の「B5 AWD R-Design」の589万円との差が約16万円まで縮まります。
また、プラグインハイブリッド化により居住性や積載性(荷室床面下に補機バッテリーが移設されている)がほとんど犠牲になっていないのも魅力で、4人家族でロングドライブというニーズにも応えてくれます。
今回の試乗車は、一般に販売される仕様である「XC40 XC40 Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription」とはディテールが一部異なり、2020年モデルの「XC40 Twin Engine T5 Inscription」となっています。
(文/塚田勝弘 写真/井上 誠、ボルボ)