■2.0Lディーゼルターボを搭載、価格帯は384万9000円~453万9000円
2019年11月に日本で発表され、2020年1月にデリバリーが開始されたコンパクトSUVのT-Cross(Tクロス)に続き、フォルクスワーゲンの新たなクロスオーバーSUV、新型T-Roc(Tロック)が2020年7月15日に発売されました。
T-Crossと同じ「MQB」プラットフォームを使う新型T-Rocは、全長4240×全幅1825×全高1590mm、ホイールベースは2590mm。なお、先に登場しているT-Crossは、全長4115×全幅1760×全高1580mmで、新型T-Rocの方がひと回り大きくなっています。
T-Rocに搭載されるエンジンは、2.0L直列4気筒ディーゼルターボの「2.0TDI」のみです。最高出力110kW(150PS)/3500-4000rpm・最大トルク340Nm/1750-3000rpmというアウトプットで、組み合わされるトランスミッションは7速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)。
なお、T-Crossは1.0Lの直列3気筒TSIエンジンを積み、85kW(116PS)/最大トルク200Nmというスペック。
■フォルクスワーゲンSUV初となる2トーンボディカラーを設定
T-Rocは、フォルクスワーゲン・ゴルフに近い比較的コンパクトなサイズでありながら、広々としたキャビン、クラストップレベルを誇る445L(5名乗車時)のラゲッジスペースが控えています。
さらに、後席のシートバックを倒せば最大1290Lという広大な空間になるなど、高い実用性が美点です。
エクステリアは「Tiguan(ティグアン)」から受け継いだという、新しいフォルクスワーゲン SUVのDNAが具現化されていて、ダイナミックで都会的なスタイルが特徴。
LEDデイタイムランニングライトが組み込まれたフロントフェイスバンパーは、ヘッドライトと一体感のあるラジエーターグリルによりワイド感が演出されています。
さらに、大型エアインテークとアンダーボディガード、リヤディフューザーによりSUVらしいタフさも強調されています。クロームトリムが際立つロングルーフにより流麗なシルエットを描くサイドビューも印象的で、スタイリッシュなムードも醸し出されています。
T-Rocには、フォルクスワーゲンのSUVとして初の2トーンカラーを用意。ボディカラーは全9色と多彩で、グレードに応じてブラックまたはホワイトのルーフカラーを組み合わせることもできます。
また、「T-Roc TDI Style Design Package」では、「ターメリックイエローメタリック」もしくは「ラヴェンナブルーメタリック」を選ぶと、インテリアもボディカラー同色系のイエローもしくはブルーにコーディネイトされます。
先進安全装備も充実しています。先行車を完全停止状態まで自動追従して走行するアダプティブクルーズコントロールの「ACC(全車速追従機能付)」、プリクラッシュブレーキシステムの「Front Assist(歩行者検知対応シティエマージェンシーブレーキ機能付)」などを全車標準装備。
ほかにも、ナビゲーション機能やオーディオシステムに加えて、コネクテッドカーとしての機能を持つ純正インフォテイメントシステムの「Discover Pro」、画面全体にナビのマップを表示することが可能なデジタルメータークラスター「Active Info Display」などの先進装備も全車に標準化されています。
新型「T-Roc」の価格は、215/60R16タイヤを履く「TDI Style」が384万9000円。215/55R17タイヤの「TDI Style DesignPKG」が405万9000円。215/50R18タイヤの「TDI Sport」が419万9000円。最上級でスポーティグレードの「TDI R-Line」は、453万9000円となっています。駆動方式はFFのみ。
広いキャビンとラゲッジスペースにより、日常ユースはもちろん、キャンプやマリンスポーツ、ウインタースポーツなど幅広い使い方にマッチしそう。キャッチコピーは「All My T-Roc」で、普段使いからロングドライブまで、あらゆるニーズに応える「T-Roc」の特徴が表現されているそう。
先に登場した「T-Cross」は、コンパクトサイズにより狭い道や駐車場などでも取り回ししやすいのが美点で、この新型「T-Roc」は、4人家族でも余裕の車内空間、多くの荷物を積み込む荷室、そして2.0Lディーゼルターボによる余裕のある走りが魅力といえそうです。
(塚田勝弘)