■車載用リチウムイオン電池「EHW4S」がトヨタ「THSⅡ」に初めて搭載
電動化車両の普及に伴い、自動車メーカーによるリチウムイオン電池の調達先が複数のメーカー(サプライヤー)に及ぶことが一般的になりつつあります。
新型トヨタ・ハリアー(ハイブリッド)も例に漏れず、GSユアサは同社の車載用リチウムイオン電池「EHW4S」がトヨタのハイブリッドシステム「THSⅡ」に初採用されたと発表しました。「EHW4S」のセルモジュールは、GSユアサグループのブルーエナジーが製造を受け持っています。
GSユアサは2009年、ハイブリッド車用の高性能リチウムイオン電池の開発、製造、販売を行う合弁会社として「ブルーエナジー」を設立。今までハイブリッド車120万台分以上の電池を安定的に供給しています。
ブルーエナジーは、2011年に納入第1号として、北米向けホンダ・シビック・ハイブリッドにリチウムイオン電池「EH4」を供給し、それ以降、「EH19」「EH5」「EHW5」「EHW5B」などの新型リチウムイオン電池の量産を重ねています。
新型ハリアー(ハイブリッド)に搭載された「EHW4S」は、優れた低抵抗化技術により、入出力特性を同社の従来製品と同等としながら、ハイブリッドシステムで要求されるエネルギー量の最適化を実施。従来製品から10%以上の軽量化と20%以上の小型化を果たしたそう。
「EHW4S」セルの容量は3.7Ah(充電電圧4.1V時の容量)、電圧は3.6V。サイズはW120.0×D12.5×H65.0mm、0.19kgと明らかにされています。
ハイブリッド車の心臓部ともいうべきリチウムイオンバッテリーは、高エネルギー密度化、高出力化などと共に、さらなる小型、軽量化も年々求められる要素になっています。
(塚田勝弘)