新型エクストレイルは運転支援システムが大幅進化。シフトレバーのデザインも刷新!

■新世代モデルのコクピットはこれが定番になる? ステアリングやシフトレバーを一新。

捲土重来を期す日産がついに動き出しました。まずは北米でクロスオーバーSUVのローグ(日本ではエクストレイルになると思われるクルマ)のフルモデルチェンジを発表、その内外装を公開しています。

新型ローグ
ボディサイズはわずかに小さくなるという新型ローグ。日産らしい顔つきになっている

スタイリングは従来のローグ(エクストレイル)のシルエット感は残しつつ、フロントマスクは一新といったイメージ。

エクステリアは、アドベンチャー、アスレチック、プレミアムというキーワードで表現されるものです。またフローティングルーフと呼ばれる日産のデザイン要素が健在なのも確認できます。

新型ローグ
大きなVモーショングリルとユニークな燈火類のコンビネーションは独特のフロントマスクを生み出している

インテリアのキーワードは「ファミリーハブ」、日本語にすると家族のつながり、家族の中心といったところでしょうか。前後席どこに座っていても快適で、ドライブが楽しめるキャビンになっているといいます。

そのインテリアで注目したいのはコクピットの操作系が新しくなっていることです。

先進運転支援システムである「プロパイロット」はナビなどと連携することで、ハイウェイでのきついカーブやジャンクションなどで速度を落としたり、制限速度に合わせて設定速度の上限を切り替えたりする機能を持ったタイプへ進化しています。

ステアリングホイールの意匠変更にあわせてプロパイロットの操作スイッチ類もブラッシュアップされているのが、公開されている画像からわかります。

また、12.3インチの液晶ディスプレイを用いた「デジタルダッシュボード」と呼ばれるフルデジタルメーターは、プロパイロットの作動状況がひと目でわかるような表示が可能になっていることも確認できます。このクラスでフルデジタルメーターというのは、かなり魅力的といえそうです。

新型ローグインテリア
ステアリングホイールの意匠も新世代となっている

さらに気になるのはシフトレバー(シフトノブ)のデザインが新規で起こされている点でしょう。

日産では「エレクトロニックシフター」と呼んでいますが、電気自動車「リーフ」やe-POWER「ノート」、e-POWER「セレナ」とも異なる形状の新しいシフターが採用されています。ステアリングホイールと共通するVモーション的な造形となっていることもあり高級に感じられるデザインです。

なお、公開されている画像では、シフト周りにスタート/ストップボタンやオートホールド付きEPBのレバーも見えますが、これらは従来と同じ意匠を用いているようです。

新型ローグシフトノブ
電気式シフトレバーは新デザインが採用される

ちなみに、北米で発表された新型ローグは2.5Lエンジンを積むモデルで、いわゆる電動車ではありません。つまり、新世代の日産車はエンジン車であっても、こうした電子シフターを積極的に採用していくということを示しています。

バイワイヤの電子シフターはレイアウトの自由度もありますし、メカニカルな部分をコンパクトにできます。そうしたメリットは、フローティングセンターコンソールを実現、その下部に物を置くトレイを用意されていることからも伝わってきます。

新型ローグインテリア
12.3インチの「デジタルダッシュボード」、9.0インチのタッチスクリーンなど新世代モデルらしいコクピット

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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