■お馴染みの「VW」マークを一新。青地に白以外のカラーも使用
自動車ブランドのロゴマーク、エンブレムは、そのメーカーの原点やアイデンティティ、フィロソフィーなどが盛り込まれています。
自動車メーカーで最も古いブランドロゴは、確たる資料がなく分かりませんが「メーカー」として最も古いとされているプジョーでは、自動車生産以前の歯車や、有名なペッパーミルにロゴやエンブレムが使われていたようです。プジョー車のエンブレムは、1905年頃のものがホームページに掲載されています。
このほど、フォルクスワーゲン(VW)は、新しいブランドデザイン、ロゴ(マーク/エンブレム)を日本市場にも導入すると発表しました。
その由来は、国民の車(国民車)を意味する「V(volks)」「W(wagen)」から命名された社名であり、VとWを上下に配置し、円で囲むお馴染みのロゴ。青地に白文字(円も)という印象的なカラーリングも目に馴染んでいます。
2020年6月15日からフォルクスワーゲン公式ウェブサイトの「volkswagen.co.jp」を含む自社メディアを皮切りに、同ブランドの全てのコミュニケーションツールは、この新しいデザインに順次変更されます。
今回の刷新はフォルクスワーゲンのグローバルな方針に則り、環境への負荷も考慮して段階的に実施されるものだそうです。なお、身近なフォルクスワーゲン正規販売店でも今後、順次採用されていきます。
■本質だけを残した新ブランドロゴ
新しいロゴはフラットな二次元になり、細身の書体が印象的。新しいブランドデザインとロゴ(マーク/エンブレム)は2019年9月のフランクフルトモーターショーで初披露され、「New Volkswagen」の幕開けを示しました。
フラットな二次元デザインの新しいフォルクスワーゲンロゴは、より明確で、本質以外の無駄を削ぎ落としたデザインが狙いだそう。同時に、増え続けるデジタルメディアに適合するように制作されたとしています。
新しいブランドデザインの基本戦略は社内で行われ、フォルクスワーゲンデザイン、マーケティング部門の共同チームによって構築されたそう。今回のプロジェクトのために開発された「パワーハウスコンセプト」が起用され、このデザインをわずか9か月という短期間で生み出したそう。
新しいブランドデザインの象徴は新ロゴでしょう。無駄を注ぎ落としたシンプルなデザイン。これは、より柔軟に使えるように設計されています。
フラットな二次元ロゴは様々なデジタルメディアにもマッチし、より明確に認識できるようになります。新ロゴには新たなトーンのブルーが追加され、さらに他のカラーバリエーションも認められているとのこと。この新ロゴは、新採用の「ムービングフレーム」と呼ばれる枠の上に柔軟に配置することができるようになっているのも特徴。
電動化を積極的に推進しているフォルクスワーゲンだけに、EV時代にマッチする新ブランドロゴに注目です。
(塚田勝弘)