パナソニック オートモーティブの昼夜対応サイドカメラが新型ヤリスの「アドバンスト パーク」に採用

■世界初の機能を含む高度駐車支援システムとは?

トヨタの新型ヤリスには、同社初の高度駐車支援システム「アドバンスト パーク(パノラミックビューモニター付)」がハイブリッド車にオプション設定されています。

シフト操作はドライバーが行うものの、ステアリング、アクセル、ブレーキ操作は車両が自動で行ってくれます。並列、縦列駐車はもちろん、区画線のない駐車もメモリ機能で対応。カメラとソナーにより周囲を検知し、障害物(動く障害物も含む)があると警報を発し、さらにブレーキも掛かります。

トヨタ ヤリス
最新の安全装備が設定されている新型ヤリス

このほど、パナソニック オートモーティブ社は、同社の昼夜対応サイドカメラが、ヤリスの「アドバンスト パーク」に採用されたと発表しました。

パナソニック 昼夜対応サイドカメラ
パナソニックの昼夜対応サイドカメラ

●サイドカメラと赤外線LEDモジュールを併用

前後左右4つのカメラのうち、昼夜対応サイドカメラは車両周辺確認を行うパノラミックビューモニター用の左右サイドカメラとしても搭載されていて、赤外線LEDモジュールとの併用システムになります。

従来は、暗闇ではヘッドライト、バックランプの光が届かなかった車両側方でも視認性を確保。ドライバーは、夜間の駐車でも安心感ある操作が可能になります。

パナソニック 昼夜対応サイドカメラ
昼夜対応サイドカメラの見え方(イメージ)

先述した「アドバンスト パーク」では、駐車スペース、駐車枠線などの周辺情報を正しく認識するための画像入力手段として活用されていて、暗い環境下での駐車支援機能の実現にも貢献しているそう。

同社の昼夜対応サイドカメラは、パナソニックの車載カメラ事業で培われた映像、光学設計技術が活用されていて、可視光領域の撮像を行う従来カメラの構成がベース。赤外線領域まで受光範囲を拡大し、赤外線による色の劣化を最小限に抑えて、可視光領域、赤外線領域の両方で撮像が可能になっています。

パナソニック 昼夜対応サイドカメラ
昼夜対応サイドカメラの昼間の映像

技術面の特徴は、目視が困難な夜間環境でも高い視認性が確保されていて、1つのカメラで昼間(可視光領域)と夜間(赤外光領域)の双領域対応を実現。カメラの光学特性を最適化し、昼間映像の自然な色を実現したとしています。また、可視光領域と赤外光領域のミキシング最適化により、色の劣化を抑圧します。

トヨタ ヤリス
カメラとソナーで360度監視している

また、昼夜対応サイドカメラの利点は、搭載スペースの限られる車載用途で、従来と同等サイズのカメラで昼夜撮像を可能にすることにより、車両デザインを損なうことなく、高度な安全運転支援システムの搭載を実現するとしています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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