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■「ヤリス クロス」はベースモデルとデザインを差別化
トヨタ自動車の欧州部門は当初、本年3月3日に新型コンパクトSUVを発表するとしていましたが、昨今の事情により延期。4月23日にWeb上でその外観を公開しました。
欧州トヨタによると今回の「ヤリス クロス」は、ヨーロッパと日本のチームが協力して開発、現地ユーザーのSUVに対するニーズを改めて調査・反映し、コンパクトさと機敏性を両立させたそうです。
同社は今回、欧州向けの車名を公開。昨年アジア向けに発表済みのSUVと同名の「ヤリス クロス」であることが判明しましたが、国内向けも同名なのかが気になるところ。ちなみに2月に公開されたティザー画像との比較が以下になります。
スクエアなホイールアーチや18インチホイールなど、実車の外観はイラストどおりで、車両後部は横長なLEDテールランプが映えるスタイリッシュなデザインとなっています。
■1.5L直3エンジン搭載、ハイブリッド車に「E-Four」設定
ガソリンモデルには1.5L直3エンジン(120ps/14.8kgm)を搭載。トランスミッションにCVTを採用しており、2WD(FF)と4WDを設定。
ハイブリッドモデルは1.5L直3エンジン+モーターの組合せでシステム出力118ps(116hp)を発生、2WD(FF)とE-Four(4WD)が設定されます。
電気式4WDの「E-Four」は普段は2WD(FF)で駆動、加速時や低グリップ時(石畳/大雨/雪/砂上等)に電気モーターが瞬時に後輪にトルクを伝え、4WDに切り替わるシステム。
プロペラシャフトを持たない分、一般的な4駆ユニットよりもコンパクトで軽量なため、競合するどのB-SUVよりも燃料消費量やCO2排出量を削減できるとしています。
またプラットフォームについては新型ヤリス同様に全長、ホイールベース、トレッド幅を変えられる新開発「GA-B」プラットフォームを採用。
■C‐HRやRAV4に迫る3ナンバー車に!インパネの意匠も差別化
一方、車両サイズについては全長:4,180mm(+240)、全幅:1,765mm(+70)、全高:1,560mm(+60)、W/B:2,560mmと、ホイールベースはヤリスと同じながら、フロントオーバーハングを60mm、リヤオーバーハングを180mm伸ばすことにより、ヤリスより長くワイドな3ナンバー仕様となっています。
兄貴分のCH‐R(全長:4,385mm×全幅:1,795mm×全高:1,550mm、W/B:2,640mm)やRAV4(全長:4,600mm×全幅:1,855mm×全高:1,685mm、W/B:2,690mm)のサイズに近付くことでSUVとしての存在感が増すと共に、後席や荷室のスペースが拡大されています。
今回公開されたインテリア画像によると一見ヤリスと共通に見えますが、よく見るとメーターフードやセンターコンソール部の形状が異なっており、「ヤリス クロス」専用の意匠になっていることが判ります。
欧州トヨタでは仏バレンシエンヌ近くのTMMF Onnaing工場で年間15万台以上の「ヤリス クロス」を生産、欧州におけるB-SUVセグメントでシェア8%以上を達成する予定とか。一方、国内向けについてはトヨタ自動車東日本で生産、今秋10月頃の発売を予定しているようです。
SUV化に伴う地上高拡大に加え、車両後部の延長によりカーゴルームの容積アップを図った新型「ヤリス クロス」の発売が待たれます。
(Avanti Yasunori・画像&動画:TOYOTA)
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