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■走行継続不可の赤色警告灯と、迅速な点検を促す黄色警告灯の2種類あり
●赤色警告灯は走行を止めてすぐに修理、黄色警告灯はできるだけ早く点検
クルマのインパネには、さまざまな機能の不具合をドライバーに注意、警告する警告灯の表示機能があります。通常は点灯しないので多くのドライバーは、それぞれの警告灯が何の故障や不具合を表しているのか、把握できていません。
放置すれば重大な故障や事故になりかねない警告灯の内容について、解説していきます。
●警告灯の重要性
警告灯は、クルマの故障や不具合、誤操作などをドライバーに注意、警告する機能です。通常クルマはほとんど故障しないので、警告灯を目にすることはありません。したがって、その内容をすべて把握している人は少ないと思います。
警告灯は世界基準で規格化されており、国産車ではドライバーが一目で分かりやすいように、同じデザインを採用しています。また警告灯の色は、黄色/オレンジ色と赤色で統一されています。
・黄色/オレンジ点灯は、早めの対応(検査/修理)が必要ですが、すぐに走行を止めるような故障レベルではありません。
・赤色点灯または点滅は、すぐに安全な場所にクルマを停止して、サービスや修理業者に点検修理を依頼する必要があります。
多くの警告灯の中から、代表的なものを以下に紹介します。
●迅速な点検が必要な警告灯
黄色の警告灯が点灯します。
すぐには重大な故障にはなりませんが、できるだけ早めの点検、検査が必要です。
・ABS(アンチロック・ブレーキシステム)/ブレーキアシストシステム警告灯
ABS、またはブレーキアシストシステムが正常に作動したときと、システムやセンサー類に異常がある場合に点灯します。ブレーキを使ってないときに点灯するのは、何か異常が起こっています。
・エンジン警告灯
エンジン/トランスミッションに異常がある場合に点灯します。各種センサーの出力が異常を検知すると、適正なエンジン制御ができなくなるので警告灯が点灯します。
・燃料警告灯
燃料タンクの残量が規定値以下になったことを警告します。
規定値は車種によって異なりますが、警告灯点灯後の残量で50km程度走行できることがひとつの目安です。
・エアバッグ警告灯/シートベルトプリテンショナー警告灯
シートベルトテンショナーは、衝突時にシートベルトのたるみを取り除く機構ですが、この条件以外で警告灯が点灯するのは、異常です。
赤色点灯または点滅しますが、それほどの緊急性はありません。
●走行継続不可の緊急性の高い警告灯
赤色の蛍光灯が点灯または点滅します。
緊急度が高く、すぐにクルマを安全な場所に停止して点検修理する必要があります。
・ブレーキ警告灯
パーキングブレーキを解除せずに走行すると点灯しますが、危険性はそれほど高くありません。
フットブレーキの油圧やブレーキブースターに異常があって点灯する場合は、危険なので緊急対応が必要です。
・エンジン油圧警告灯
エンジンオイルの油量不足や油圧が下がった時に、点灯または点滅します。
放置して走行すると、最悪の場合エンジンが焼き付き、走行中にエンジン停止するので危険です。
・充電警告灯(バッテリ警告灯)
充電不良で、バッテリ充電量が低下している状態です。
バッテリ自体に問題がある場合と、オルターネーターやオルタネーターベルトの異常によって充電できない場合があります。
そのまま走行すると、バッテリが完全に上がって走行中に停止するので危険です。
・水温警告灯
冷却水不足やサーモスタット、ラジエーターの制御不良によって、エンジン冷却水温度が異常に上がった状態です。
そのまま放置して走行すると、オーバーヒートしてエンジンが壊れてしまいます。
警告灯の種類は多く、日常的に目にする機会は少ないので、すべての内容を理解しなくても、以下の対応をするだけで十分だと思います。
・黄色警告灯が点灯したら、きるだけ早く点検する。
・赤色警告灯が点灯したら、重大な事故になる前にすぐに安全な場所に停止して、サービスや修理業者に点検修理を依頼する。
(Mr.ソラン)