レベル3以上の自動運転化が加速する?国土交通省が開発・実用化・普及のための法改正を施行

■自動運転社会へ向けて一歩前進!

●ハンズオフ+アイズオフが可能となる自動運転へ

自動運転社会へ向けて2019年5月に国土交通省が示した『道路運送車両法の一部を改正する法律』に、国が定める保安基準の対象装置に「自動運行装置」が2020年4月1日に追加されたことが発表されました。概要は以下の通りです。

自動運行装置の保安基準等の概要(省令・告示等)
自動運行装置の保安基準等の概要(省令・告示等)

【自動運行装置の保安基準】

1. 性能
(1)走行環境条件内において、乗車人員及び他の交通の安全を妨げるおそれがないこと
(2)走行環境条件外で、作動しないこと
(3)走行環境条件を外れる前に運転操作引継ぎの警報を発し、運転者に引き継がれるまでの間、安全運行を継続するとともに、引き継がれない場合は安全に停止すること
(4)運転者の状況監視のためのドライバーモニタリングを搭載すること
(5)不正アクセス防止等のためのサイバーセキュリティ確保の方策を講じること等

2. 作動状態
・自動運行装置のON/OFFの時刻
・運転者が対応可能でない状態となった時刻等を6ヶ月間にわたり(又は2500回分)記録できること
・引継ぎ警報を開始した時刻

3. 外向け表示
・自動運転車であることを示すステッカーを車体後部に貼付(メーカーに要請)

その他
・実証実験と同様に、無人移動サービス車の実用化等においても基準緩和認定制度(ハンドル、アクセルペダル等)を活用できるよう措置 等

 

自動運転車であることを示すステッカー
自動運転車であることを示すステッカー

え~っと…1番分かりやすいのは、自動運転へ向けての試験走行をしているクルマに貼る目印ステッカーのデザインが決定した!っていうのが、猿でも分かる改正・追加項目かと…!

手放し運転
ステアリングから手を放し、前を見て安全運転を確認しなくてもいいレベルになって、初めて自動運転と呼べます。

スカイラインに搭載され話題となった手放し運転が可能となったハンズオフ機能『プロパイロット2.0』などの運転支援装置機能から、更に一歩進んだ自動運転を普及させることを目的とした法改正…と、自動運転系にはドシロートの私は理解したのですが…合ってるのかなぁ?

というわけで、次回は自動運転へ向けての社会づくりに関しての官民アドバイザーとしても活躍されている国際モータージャーナリスト・清水和夫さんに、この国土交通省の法改正がされたことで自動運転社会はどう変わったのか?に関して聞いてきます。

自動運転
現在、完全自動運転のレベルはどこまで進んでいるのか

(永光 やすの)

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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