運転しやすく、乗り心地いい。豪華で使い勝手は良く、運転も楽なクルマ【グランエースの4列バージョン試乗】

●1列目から4列目までウォークスルー可能

2019年12月に発売されるや大ヒットモデルとなり、バックオーダーを抱えているトヨタの大型乗用ワゴン・グランエース。その4列シートモデルに試乗しましたので報告します。

グランエース
タイヤ切れ角は45度

グランエースの全長は5300mm、全幅は1970mmとビッグなサイズです。車両内の寸法もビッグで、室内の長さは3365mm、室内の幅は何と1735mmもあります。

グランエース
リヤサスには周波数感応ショックアブソーバーをセット

今回チェックした4列シートモデルは『G』というグレードになります。2列目に装着されるのはエグゼクティブパワーシートと呼ばれる豪華な電動シートです。

グランエース
2列目シートは電動調整可能

3列目は各部調整はマニュアルとなりますけれども、たっぷりとした作りのキャプテンシートです。

グランエース
3列目シート

4列目はベンチシートになっていますが、中央部分の座面には小物入れがセットされています。このため左右2名のみが乗車できる仕様になっています。

グランエース
4列目はベンチタイプです

こうして、1列目の左右シートと合わせて合計8人乗れるというわけです。

なお、1列目から4列目まではセンター部分の通路を使って完全にウォークスルーが可能です。後席左右の間隔は195mmを確保していますので、大人が余裕で通過することができます。

グランエース
4列目までウォークスルー可能

荷物積載についてもよく考えられています。

4列を使った状態でも必要十分の大きさはありますが、大きな荷物を積む際には4列目シートの座面をチップアップして前方にスライドして格納することができます。

グランエース

この状態であれば190L容量の大型旅行用ケースが横積みで4個は格納できます。

グランエース
チップアップした状態
グランエース
後席は分割スライド可能です

実際に試乗してみました。

2.8Lの4気筒ディーゼルターボエンジンは177psと46.1kgmの出力を持っています。

グランエース
走りは軽快です

これを6速ATと組み合わせて後輪を駆動するわけですが、このエンジンが非常に低回転からトルクがあり扱いやすいのです。このため実際の寸法よりも小さく思えるほど。

グランエース
ストラット式のフロントサス

またサスペンションはフロントがストラットで、リアがトレーリングリンク車軸式となっています。

リジッド式サスと聞いて乗る前には割とハードな足なのかと思っていましたがさにあらず。これがが実に不思議なんですがしなやかな乗り心地なんです。

グランエース
新開発のリジッド式リヤサス

これはグランエースのために新設計された新構造の高剛性フレームが効いていると思います。

こうしたモデルの場合、一般的にはアンダーボディのみで剛性を確保するのですが、このグランエースではルーフ部分にまでフレームを巡らせた環状骨格構造を採用していることで、従来よりも大きくボディが強靭になっているんです。

グランエースはその車両寸法を除けばファミリーユースにもオススメしたくなるほど豪華で使い勝手は良く、また運転も楽なクルマでした。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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