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■一度は底値まで落ちたNAロードスターの相場がジリジリ上昇中
●日本が誇る不朽の名車を手に入れるなら今だ!
世界に誇る日本の名車と言われて、何を思い浮かべるでしょう? 1950年代から連綿と続く国産車の歴史には、数多くの名車が存在します。その中から世界に誇れるものといえば、現在世界中で人気のR32スカイラインGT-RやホンダNSXなどがあります。でも忘れてならないのが、ユーノス・ロードスターでしょう。
後にマツダ・ロードスターに名称を変更しましたが、1989年に発売された初代には、マツダの新販売チャンネルであったユーノスの名前が与えられました。海外ではMX-5ミアータという名前で発売され、世界中で大ヒット。翌年には世界中で9万台を超える販売台数を記録するほど爆発的な人気となり、1998年には2シーターオープンスポーツカー単一車種での累計生産台数が53万台を超えてギネス記録にも認定されています。
大ヒットの要因として手頃なサイズのボディとエンジンがもたらす軽快な走りに加え、買いやすい金額に設定された販売価格が挙げられます。数多く売れた庶民的価格のクルマですから、モデルチェンジを繰り返して世代が代わるごとに中古車相場は下がります。一時はヒトケタ万円という売り物が目立つ時期もありました。
ところが現在、初代ロードスター、NA型(以下NAロードスター)の人気が上昇中です! すでに新車価格ほどの売り物も目につくようになりました。今回はNAロードスターの中古車相場の動きと、買い時を探ってみました。
●NAロードスター・プチヒストリー
まずNAロードスターの歴史をおさらいしましょう。海外で先行発売された後の1989年9月に国内販売が始まりました。当初は単一グレードのみでの発売です。トランスミッションも5速MTのみでスタートしており、パワーステアリングやパワーウインドウすらオプションでした。各種オプションを装着したスペシャルパッケージでも、販売価格は185万円に抑えられていました。
1990年3月になると、要望が多かったAT仕様が加わります。さらに同年8月にはウッドステアリングやタン色の内装などを装備するVスペシャルが追加発売され、グリーンの専用ボディ色などで人気を集めました。
1992年8月に安全装備を充実させるとともに、翌9月に本革ステアリング・シフトノブ・サイドブレーキレバー、ビルシュタインダンパー、BBSアルミホイールなどを装備するSスペシャルが追加発売されます。
1993年9月のマイナーチェンジでは搭載エンジンを1.6リッターDOHCから1.8リッターDOHCに変更します。これにより当初のモデル型式NA6CからNA8Cになっています。
1.8リッターモデルになった後は毎年のように限定車を発売して根強い人気に応えていきますが、1998年1月に2代目となるマツダ・ロードスター、NB型に切り替わります。NAロードスターは実に10年もの間、生産された長寿モデルでした。