ドリフト王者「川畑真人」にまさかの試練!北米「サンダーヒル25時間レース」は衝撃の結末に

■雨中のストレートで前車に追突!川畑選手は残念無念なリタイヤに

●25時間のサバイバルレースは3244km走破のラディカルが総合優勝

アメリカ・カリフォルニア州のサンダーヒル・レースウェイを舞台に開催された「サンダーヒル25時間レース」が幕を閉じました。

スタート
土砂降りの中、レースはスタート。降ったり止んだりの空模様が波乱の展開を演出しました。

レースは12月7日の11時にスタートして、25時間後となる8日の12時にゴールを迎えたのですが、最初にチェッカーフラッグを受けたのは「Turn 3 Motor Sports」のラディカルSR3 RSX。スタートの混乱を切り抜けたあとはトップをひた走り、2位に8周差をつけて堂々の初戴冠となりました。

チェッカーフラッグ
スタートから25時間後にチェカーフラッグが振られました。
ラディカル
総合優勝を果たしたOne MotorsportsのラディカルSR3。

ちなみにこのサンダーヒル25時間レースはトーヨータイヤがオフィシャルパートナーを務めており、トーヨータイヤのユーザーはタイヤの組み替えやバランス取りのサポートを受けられるほか、ケータリングなどを無料で利用できるなどの特典があります。今回のレースでは、45台中22台がトーヨータイヤを履いており、そのシェアはじつに49%を占めていました。

テント
パドックにはトーヨータイヤのサービステントが陣取っていました。

トーヨータイヤといえば、「チームトーヨータイヤドリフト」に所属するD1ドライバーの川畑真人選手が昨年に引き続きの参戦を果たしたことも注目を集めました。加入したのは「Flying Lizard Motorsports」というアメリカのチームで、2台体制で臨んだ昨年はポルシェ911GT3 RSRで総合優勝を遂げた実績を誇る強豪。今年はアウディR8 LMS GT4の1台体制です。

アウディR8
スターティンググリッドに並んだアウディR8 LMS GT4。
川畑真人
アウディR8をドライブする川畑真人選手。
ドライバー
川畑選手以外のドライバーは、すべてアメリカ人です。

サンダーヒル25時間レースは7つのクラスに分かれて争われます。アウディR8が属するのは「GT Challenge」というクラス。マシンのポテンシャル的に総合優勝は難しいのですが、クラス優勝はもちろん、総合でもどこまで上位に食い込めるかに挑みました。

走行シーン
スタートから順調に走行を重ねていたアウディR8。
ピットイン
5名のドライバーがそろった中、川畑選手は5番手を担当しました。

では、気になる結果はどうだったのかというと、残念ながらアウディR8は25時間のサバイバルレースを生き残ることはできませんでした。川畑選手がホームストレートを走行中、前を走っていたマシンが通常のブレーキングポイントのはるか手前でなぜか突然ブレーキを踏んだため、アウディR8はなすすべもなく追突、左のサスペンションを破損してしまったのです。

なんとか川畑選手はピットまで自走で戻ってきたのですが、ダメージは想像以上に大きく、チームはリタイヤを決断しました。

破損
左フロントを破損。サスペンションのダメージが大きく、再スタートは叶いませんでした。

「耐久レースで大切なのは、次のドライバーにきちんとマシンを渡すこと。決して無理はしません」とレース前に語っていた川畑選手。走行直前から雨が降り出し、スリッピーな路面のせいでスピンするマシンが続出する中、安定したラップタイムを刻んでいただけに予期せぬアクシデントが悔やんでも悔みきれません。来年のリベンジを期待しようではありませんか!

●クラス優勝のマシンはこちら

GTチャレンジ
GTチャレンジクラス優勝のBMW M4(Frasun Racing)。
E0クラス
E0クラス優勝のフォード・マスタングGT(MPACT Racing)。
E1クラス
E1クラス優勝のMitjet LV02(FLIR Vision Racing)。
E2クラス
E2クラス優勝のBMW 330(Team Technik Competition)。
E3クラス
E3クラス優勝のホンダ・シビック(Tazio Ottis Racing)。
E3Sクラス
E3Sクラス優勝のマツダ・ミアータ(A+ Old But Still Fast)。
ESクラス
ESクラス優勝の日産GT-Rニスモ(Valkyrie Autosport)。

(長野達郎)

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