●今年のF3を盛り上げたあの選手たちが順当にスーパーフォーミュラへステップアップ
12月4、5日の2日間、鈴鹿サーキットではスーパーフォーミュラ合同テストが行われました。このテストでは今季のマシンセットアップの方向性の検証や、来季に向けてのデータ取りなど、各チームシーズン中にはなかなかできない様々なメニューが用意されます。
また、チームによっては来シーズンのドライバーオーディションもそうしたテストの中の1項目となり、来シーズンに向け非常に重要なテストとなります。
今シーズン近年稀に見る激戦となった全日本F3選手権からステップアップしてきた期待の若手ドライバーが多数、スーパーフォーミュラへのステップアップを目指し、このテストに参加していましたので、ご紹介したいと思います。
まずは今シーズン全日本F3シリーズチャンピオンを獲得したサッシャ・フェネストラズ選手。
フェネストラズ選手は昨シーズンのチームチャンピオンであるKONDO RACINGからテストに参加しました。お気付きの方も多いと思いますが、フェネストラズ選手は今シーズンGT300クラスでもKONDO RACINGから参戦していたので、おそらく来シーズンはKONDO RACINGからスーパーフォーミュラ参戦となるのではないでしょうか。
昨年のマカオF3ワールドカップでは表彰台も獲得した全日本F3チャンピオンが来シーズン、スーパーフォーミュラでどんな走りを見せてくれるのか、非常に楽しみです。
そしてそのフェネストラズ選手と激しいチャンピオンシップ争いを演じた宮田莉朋選手。
宮田選手はフェネストラズ選手と同じトヨタ陣営、今シーズンシリーズチャンピオンを獲得したニック・キャシディ選手の在籍するTEAM TOM’Sでのテスト参加となりました。
今回はレギュラードライバーの中嶋一貴選手がパリでのFIA年間表彰式に出席ということもあり36号車でのテスト参加となりましたが、来シーズンこのまま順当にステップアップできるのか、もしくは別のチームからの参戦となるのかなど、このシーズンオフでも最も気になる話題の一つになりそうです。
そしてホンダ陣営からは4人の若手ドライバーが今回のテストに参加しました。
最大の注目はテスト1日目で全体トップタイムをマークしたユーリ・ヴィップス選手。
実はヴィップス選手は今シーズンのスーパーフォーミュラ最終戦「JAF GRAND PRIX SUZUKA」に、それまで参戦していたパトリシオ・オワード選手に代わって参戦していたので純粋にスーパーフォーミュラ初走行というわけではありませんが、現実的には「大型」ルーキーと言って良いのではないでしょうか。
全日本F3からのステップアップ組としては、今シーズンランキング4位の大湯都史樹選手と同6位の大津弘樹選手がNAKAJIMA RACINGから、そして同じく9位のシャルル・ミレッシ選手はB-Max Racing with motoparkとThreeBond Drago CORSEから、ダブルエントリーでの参加となりました。
NAKAJIMA RACINGからは今シーズン随所で光る走りを見せた牧野任祐選手も今回のテストに参加していたことや、今シーズンドライバーズランキング3位となりルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したアレックス・パロウ選手の去就も気になるところですので、早ければ来年1月のオートサロンで例年発表されるHONDA RACINGの体制発表に注目といったところでしょうか。
ミレッシ選手も、今シーズンフル参戦したハリソン・ニューウェイ選手の動向次第というところはあるかと思いますが、ダブルエントリーするという積極性でぜひ、来シーズンのシートを確保してもらいたいところです。
今シーズンは最終的に10名のルーキードライバーが参戦し、新型車両SF19とともに大活躍をしたスーパーフォーミュラ。来シーズンは果たしてこの中から誰が、どんな活躍を我々ファンに見せてくれるのか、4月の開幕が今からとても楽しみです。
(H@ty)
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