■上質さを増したMAZDA2の内・外装
2019年9月12日に発売されたMAZDA2は、マイナーチェンジを機に車名をデミオからほかのモデルと同様に社名+数字という組み合わせに変更しました。
筆者は最後のデミオ(1.5Lガソリン/MT)のオーナーですので、やはりその進化具合が気になるところ。エクステリアはマイナーチェンジですので、いわゆるフェイスリフト、化粧直しという範囲で、顔つきはそこそこ変わっている印象を受けますが、リヤビューは小幅な変更にとどまっています。
よりキリッとした彫りの深い顔つきになった外観は「シンプルで凜とした美しさ」を追求。より低重心に感じられると同時に、ワイド感や安定感、エレガントさを追求し、上質感も高めたとしています。
とくにシグネチャーウイングの存在感が大きく、一見して華やか。一方で最近のマツダが訴求している「引き算の美学」によるシンプルな面も特徴です。
細部では、高輝度塗装で質感を高めた16インチアルミホイールを「15S L Package」「XD L Package」に標準装備し、「15S PROACTIVE S Package」「XD PROACTIVE S Package」「15MB」にメーカーセットオプションで設定。
インテリアはいつまでも乗っていたくなる居心地のよい空間を目指し、上質さと遊び心を追求。豊かさを感じさせる素材を厳選して採用することで、光と影で見せるアート表現に昇華したとしています。
基本的なデザインは変わっていませんから、大きく印象を変えたわけではないものの、確かに全体にシックで落ち着いた印象が深まり、より大人になり、クオリティの高さを感じさせます。
「Lパッケージ」はモダンで都会的、「Sパッケージ」は凜とした美しさと落ち着き、「プロアクティブ」はシックな温かみを表現したとしています。いずれも朝から夕暮れ、1日の光と影の移ろいを感じさせる情景を落とし込むという、雰囲気作りがされています。
マツダ車のオーナーの中には、デミオはもちろん、上質なコンパクトカーとして根強い人気を誇るベリーサを愛車にしている方も多いはず。MAZDA2の内外装は、デミオからよりクオリティアップが図られていますから、次期愛車候補にする手もありそうです。
個人的には、内・外装のクオリティアップは羨ましく感じますが、デザイン的にはデミオのふくよかさを感じさせるフォルムも好みですので、走りの面以外ではそれほど悔しくない(負け惜しみ!?)かなと思いました。
(文/塚田勝弘・写真/長野達郎)