たったの2100万円! TOYOTA GAZOO Racing GRスープラ GT4が「あえてアマチュアドライバー」にアピールするわけは?

■3月に欧州から販売開始。日本発売は10月!

そろそろ来シーズンが気になるモータースポーツですが、来年はTOYOTA GAZOO Racingが存在感をアピールしそう。今春のジュネーブショーでのアナウンス通り、GRスープラ GT4の正式発売をアナウンスしたのです!

トヨタGRスープラGT4
トヨタGRスープラGT4

GT4とはFIA(世界自動車連盟)が決めるレーシングカーの規格のひとつ。GT3よりも改造範囲が限られているためプライベートチームでも参戦しやすく、多くのアマチュアドライバーが活躍しています。日本ではスーパー耐久が代表的ですが、その他にもニュルブルクリンク24時間(ドイツ)やピレリ・ワールドチャレンジ(北米)、ブランパンGTアジア(アジア)など、世界中でレースが開催される人気カテゴリーなのです。

トヨタGRスープラGT4
トヨタGRスープラGT4

GTスープラのスペックを紹介すると、エンジンは3L直6ターボを430psまでチューンアップ。これに7速のパドルシフト付きオートマチックトランスミッションと機械式LSDが組み合わされます。

フロントスポイラーとリアウイングには天然繊維コンポジットを採用して車両重量を1350kgまで軽量化。サスペンション形式はノーマルと同一ですが、前後ダンパーはレース用の調整式へと交換されます。ブレーキはフロントが6ポッド、リアが4ポットとなり、タイヤはピレリを装着するとのこと。

インテリアでは、カーボン製のインストルメントパネルと高剛性ロールケージがレースマシンの証。もちろんレーシングバケットシートと6点式シートベルトも装備されます。

GRスープラGT4のインテリア
GRスープラGT4のインテリア

TOYOTA GAZOO Racingは、まず来年3月に欧州で販売を開始し、8月に北米、10月に日本・アジアと順次販売地域を拡大していくとのこと。若手ドライバーの登竜門でもあるGT4カテゴリーにマシンを投入するという点には、スポーツカーの火を絶やすものかというトヨタの熱い意志を感じますね。

参考までに欧州での車両価格は175,000ユーロ(約21,000,000円/関税・消費税・輸送費等別)とのことです。

(文:角田伸幸)

この記事の著者

角田伸幸 近影

角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
続きを見る
閉じる