鉱石のような塊感! レクサスの電動化ビジョンを象徴するコンセプトモデル「LF-30 Electrified」を公開【東京モーターショー2019】

■11月にはレクサス初のEVモデルも発表!

レクサスは、東京モーターショー2019のプレスブリーフィングにおいて、自らの電動化ビジョンを発表しました。具体的には「ハイブリッドで培ったモーター制御技術を軸として、パワートレーン・ステアリング・サスペンション・ブレーキなどを統合的に制御。これにより走行シーンに応じた駆動力コントロールを行うことで理想的な車両姿勢を実現し、より安心安全で運転する楽しさを感じられるクルマを提供することを目指す」というもの。

レクサス澤プレジデント
プレゼンテーションを行う澤良宏プレジデント

そして、この開発目標を具体化したコンセプトモデルとして公開されたのが、同ブランド初のEV「LF-30 Electrified」です。

レクサスLF-30
姿を現したレクサスLF-30 Electrified

姿を現したモデルは、他のどんなクルマとも似ていない、掘り出された鉱石のような塊感に満ちています。ウィンドウエリアは強烈なウェッジシェイプなのですが、レクサス固有のスピンドルグリルがもはやフロントセクションそのものになっていて、全体としては堂々たるたたずまいです。ボディサイズは全長5090mm、全幅1995mm、全高1600mmで4人乗り、左右に1つずつ巨大なガルウィングドアを備えています。

レクサスLF-30
レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified

気になる心臓部はそれぞれのタイヤにモーターを仕込んだインホイール式。高トルクモーターの駆動力を自在に制御することで、人の感性に寄り添った車両の姿勢コントロールを可能とし、前後の駆動輪を完全に独立して制御することで、FF、FR、AWDなど、走行シーンに応じた適切な駆動方式を提供することができるそうです。ちなみに搭載バッテリーは低床配置されているとのことですが、詳しいアナウンスはありませんでした。

レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified

インテリアがレクサスの人間中心をより高次元で実現するため、新コンセプト「Tazuna」を採用。ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携させ、視線移動や煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながらナビゲーションやオーディオ、ドライブモードセレクトなど、各種機能の制御が可能な空間を実現しています。

レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified

リアシートは人口筋技術を応用し、座る人の体形に合わせてフィットするほか、リクライニング、リラクゼーション、アラートなど、多様な機能を備えているとのこと。グラスルーフには、ディスプレイウインドゥ「スカイゲート」を搭載しており、音声認識やジェスチャーコントロールにより、ARによるリアルな星空やお気に入りの映像、ナビゲーションに至るまで様々な情報を表示できます。

レクサスLF-30 Electrified
レクサスLF-30 Electrified

レクサスは2019年11月、同ブランド初のEVを発表し、来年前半には欧州・中国を皮切りにPHVとEV専用モデルを投入するとしています。ラグジュラリーなEV市場をどう切り開いていくのか、楽しみですね。

(文と写真:角田伸幸)

この記事の著者

角田伸幸 近影

角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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