●歩行による移動をEVでカバー。歩行領域EVをトヨタが公開
シティコミューターである近距離用EVを2020年冬頃にも発売すると発表したトヨタ。歩行領域EVも用意されます。これらの歩行領域EVと「TOYOTA i-ROAD」は、東京モーターショーの「OPEN ROAD(シンボルロード)」で試乗も可能です。
まず、立ち乗りタイプ(2020年冬頃発売予定)は、全長700×全幅450×全高1200mmというサイズで、最高速は2、4、6、10km/hの切り替えが可能。1充電走行距離は約14km、充電時間は約2.5時間で、電池交換可能式となっています。歩行領域EVの立ち乗りタイプは、すでに工場や空港などで使われているニーズを取り込むのが狙いで、空港、工場などの大規模施設での巡回や警備、手荷物を持った移動などを想定。
さらに、2021年発売予定の歩行領域EV座り乗りタイプもあります。こちらは、全長1180×全幅630×全高1090mm、最高速は2、4、6km/hの切り替えが可能。1充電走行距離は約10kmで、充電時間は約2時間(電池交換可能)。荷物が多い時の移動や歩行に支障がある方の移動が想定されています。
同じく歩行領域EV車いす連結タイプも2021年発売予定となっています。全長540×全幅630×全高1090mmで、最高速は2、4、6km/hの切り替え式。1充電走行距離は約20km、充電時間は約2.5時間(電池交換可)です。こちらも大規模施設での使用に加えて、観光地での手動車いすの方のレンタルが想定されています。
トヨタは、新車を販売店に卸し、販売店が販売するという、従来のクルマのようなビジネスモデルにこだわらず、同社の志を共有するオープンな仲間作りを行い、新しいビジネスモデルの構築を目指しているそう。
具体的には、開発・製造では「リーズナブルな価格」「高性能な電池搭載」を目指し、「リースもしくは販売」に至ります。その後は、「査定・判別(電池の残存価値)」を経て、「中古車販売、電池リユース」に至ります。さらに最後は、電池リサイクル(希少資源の回収)とされています。
同社では、超小型EV、歩行領域EV、すでに実証実験がされている「TOYOTA i-ROAD」を活用して、上記のようなビジネスモデル構築を目指すとしています。
(文/塚田勝弘 写真/長野達郎)
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