スーパーカブが400台以上も聖地に集結! 23年続くカブ乗りの祭典は今年も大盛況【第23回カフェカブミーティングin青山】

■スーパーカブ乗りなら聖地を目指せ! カフェカブ青山はカブ乗りの祭典だ

●第23回カフェカブミーティングin青山

EVENT DATA
・開催日:2019年9月14日・15日
・場所 :Hondaウエルカムプラザ青山(東京都)
・主催 :カフェカブ運営事務局

7月に開催されたカフェカブパーティin北海道からわずか2か月後、9月14日と15日の2日間、Hondaウエルカムプラザ青山(東京都)を舞台に「カフェカブミーティングin青山」が開催されました。

カフェカブミーティングin青山会場
カスタムマシンでなくてもユーザーの個性が反映され、1台として同じマシンがないこともカフェカブの特徴です。使い方や楽しみ方は人それぞれ。イベントらしくデコレーションしたカブも数多く見られました。

ホンダの本社でもある青山一丁目での開催は例年、土曜と日曜の2日間開催で、今回で23回目となります。これだけ長い歴史のあるイベントを、参加費無料で開催し続けている主催者の努力には拍手するほかありません。

ウエルカムプラザ青山
カフェカブミーティングin青山はウエルカムプラザを併設するホンダ本社で開催されます。沿道との境がテープで区切られ、特別な日であることを象徴しています。リピーターが多く、会場のあちこちで再会を喜ぶ声が聞こえていました。

例年だと青山では11月に開催されていたのですが、今年は東京モーターショーやウエルカムプラザ青山の改装を控えているためでしょうか、2か月前倒して開催されました。例年通り11月を目標に準備をしていた参加者の中には驚かれた方もいたようですが、今回も1日あたり200台を超える大勢のスーパーカブ乗りが集まりました。

地下駐車場
土曜と日曜それぞれ200台以上のスーパーカブが参加します。そのためウエルカムプラザ前はあっという間にスーパーカブで埋め尽くされ、建物裏側の通用口まで展示スペースに早変わりします。地下駐車場はバイクで見学に来た人に解放されています。

カフェカブミーティングは常連の参加者が多いのが特徴ですが、毎年同じマシンで来場されるわけではありません。特にカスタムされた車両の場合、前年よりもグレードアップしたり仕様変更したりするケースが非常に多いのです。イベントを見学するためにやってくる来場者がマンネリで飽きてしまわないよう、主催者だけでなく参加者もイベントを盛り上げるための努力をしているというわけです。

バイクフォーラム
午前11時まで参加受付が行われ、午後1時からはウエルカムプラザ内でゲストによるトークショー、バイクフォーラムが開催されます。バイクフォーラムが始まる前から用意されたイス席は埋まり、その周囲で立ったまま見学する人垣が生まれます。
トークショー
バイクフォーラムでスーパーカブを語り尽くしたのは、向かって左から女優の下館あいさん、タレントの下川原リサさん、ホンダモーターサイクルジャパンの山中佐都紀さんの3人。カブならではのエピソードが飛び出すと、観衆から笑いの声が沸き起こっていました。

今回、取材を行ったのは初日(9月14日)ですが、バラエティに富んだスーパーカブが揃っていました。特に今年は、インジェクション仕様になった2007年以降のモデルや110、クロスカブを多く見かけました。キャブレターモデルをカスタムする上級者だけでなく、日常的にカブに乗っているライトな参加者が増えたということは、スーパーカブがより一般層に幅広く支持されはじめたことの現れでもあるように思われます。

インジェクションモデルのスーパーカブ
昨年辺りからでしょうか、青山に集まるスーパーカブたちからカスタムマシンの数が減り、普段使いのまま参加しているようなマシンが増えました。以前はキャブ車がメインでしたが、今年はインジェクションモデルが圧倒的に多かったのが印象的です。
ハンターカブCT110
インジェクションモデルが増えたと言っても、古いマシンも相変わらず参加しています。こちらはハンターカブCT110が並んだところで、それぞれ使い勝手を重視したカスタムが施されていました。古くてもまだまだ現役らしい姿です。
赤カブ号
ハンターカブで古いモデルなんて言っていたら、この参加者に怒られそうです。なんと、スーパーカブの前身である赤カブ号が参加していました! 自転車に補助エンジンを搭載したカブF型で、こちらは排気量を58.1ccに拡大したカブFII型。参加者からも驚きの声が上がりました。

●スーパーカブは後ろ姿で語れ! キャリアの使い方アレコレ

今回はそんな傾向も踏まえて、カスタムマシンだけでなくスーパーカブの代表的なアイテムであるリヤボックスにも注目して取材をしてみました。

スーパーカブを手に入れたら、手始めにリヤキャリアへボックスを載せるユーザーが圧倒的に多いようです。車体に似合わぬ大きなハコでも無理なく載ってしまうのがカブなのです。ここからは様々なハコを見ていきましょう。参考にしたくなる楽しいヒントが見つかるはずです!

郵政カブ用のボックス
ハンターカブCT110にはスーパーカブより大きめのリヤキャリアが採用されています。そのサイズを利用して巨大な郵政カブ用のボックスを載せています。赤い車体に赤いボックスがよく似合ってますね。
ボックスに装着された円筒
ロケットエンジンを思わせる円筒をボックス側面に装備しています。上蓋には滑り止めのマットを敷き、フックを増設してネットが使えるように工夫されてます。Hエンブレムやステッカーでイメージを一新していますね。
特大キャリアボックス
こちらも特大のキャリアボックスです。大きなキャリアだから無理なく搭載できていますね。サイド面にフックを5つも増設してあるので、トップの荷物も固定しやすそうです。居住地をアピールするのか、「ぐんまちゃん」が描かれています。
GIVI
バイク用の高級ボックスといえばイタリア生まれのGIVIです。空力特性や被視認性を高めたデザインが特徴ですね。キャリアの幅に合わせて小型のものを選んだようです。これなら大仰にならず普段から使えそう。
書類入れ
HONDAのロゴが貼られているので純正に思えてしまう小振りのボックス。自転車に付けている姿を見かけることが多い書類入れのようです。小物であればこれで十分なのでしょう。
プラスチック製コンテナ
丈夫で安価なボックスといえばプラスチック製のコンテナです。こちらは折りたたみ式の上蓋付きで質実剛健なスタイルになっています。サイド面に複数のフックをビス留めしてロープを繋いでいます。穴を開けやすい素材だからできる技ですね。
プラスチック製ケース
プラスチック製のケースには穴が空いているものも数多くあります。このタイプだとキャリアへの固定が簡単ですから気分次第で色や形を変えられますね。濡れて困らないものなら何でも載せちゃいましょう。
木箱
企業ロゴが入った木箱も人気アイテムです。牛乳配達用だったものを転用したと思われるこちらは、上に木の蓋まで用意して荷物の飛び出しを予防しています。ヘルメット置き場にもちょうど良さそうですね。
2段重ね
リヤボックスの容量を重視するなら、このように2段重ねで使う方法もあります。どちらもホームセンター素材と思われ、上の黒いボックスに合わせて下の大きなボックスは自家塗装されているように見えました。
ステッカーチューン
容量を重視したいけれどルックスも大事だよね、という人ならこのパターンがいいでしょう。上には市販のラゲージボックスを載せてステッカーチューン。サイドには革製のバッグを吊り下げています。ランドセルよりもオシャレに見えますね。
タンデムバー
荷物より人を載せたい場合だってあります。こちらは背もたれにもなるタンデムバーにパッドを装着して快適性をアップさせています。下には純正キャリアが残っていますので、シートは純正オプションと同形状のものを載せているようです。

(増田 満)

この記事の著者

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増田満

複数の自動車雑誌編集部を転々とした末、ノスタルジックヒーロー編集部で落ち着き旧車の世界にどっぷり浸かる。青春時代を過ごした1980年代への郷愁から80年代車専門誌も立ち上げ、ノスヒロは編集長まで務めたものの会社に馴染めず独立。
国産旧型車や古いバイクなどの情報を、雑誌やインターネットを通じて発信している。仕事だけでなく趣味でも古い車とバイクに触れる毎日で、車庫に籠り部品を磨いたり組み直していることに至福を感じている。
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