VWのロゴマークが変わった理由は「ディーゼルゲート」にあり?【フランクフルトモーターショー2019】

●3次元から2次元になってシンプル化

ドイツのフランクフルトでは、モーターショーの開幕を翌日に控えてフォルクスワーゲングループの前夜祭がおこなわれました。

ワールドプレミアされたID.3の市販仕様

その目玉のひとつが、フォルクスワーゲン初の専用ボディを持つ市販車の「ID.3」の公開。後輪駆動のCセグメントハッチバックで、バッテリーは48kWh、58kWh、そして77kWhと3タイプから選択可能。もっともベーシックなモデルは3万ユーロ(約360万円)を下まわって「ゴルフのディーゼル車と同じ」という戦略的な価格です。

ちょっと懐かしい感じもするシンプルさを持った、フォルクスワーゲンの新しいロゴマーク

さて、そんなID.3の公開に先立ってアナウンスされたのが、フォルクスワーゲンの「VW」と書かれたロゴマークの刷新。「フォルクスワーゲンはID.3から新しい時代に入る」という決意表明ともいえそうですね。

あたらしいロゴは、3次元的だったこれまでと異なって2次元化。かなりシンプルになりました。

ID.3はCセグメントの5ドアハッチバック

フォルクスワーゲンのCEOであるハーバート・ディエス氏はスピーチで「ID.3の登場で我々は新しい時代に入った。これから10年でフォルクスワーゲンはドラスチックに変わる」と宣言。同社のデザイン部門を統括するクラウス・ビショフ氏は「(VW製ディーゼル車の排出ガス不正が発覚した)ディーゼルゲート事件が我々の目を覚まさせてくれた。我々はEVで世界へ切り込んでいく」と説明してくれました。

ID.3の登場はフォルクスワーゲンが電気自動車へ舵を切る大きな転換となるのは間違いなく、ロゴマークの刷新もその変化ひとつと言えそうです。

ID.3から新しいロゴマークが組み込まれる

しかし、そのきっかけはやはりディーゼルゲート事件であることを感じさせるプレゼンテーションでした。

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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