まさかの生産終了…そして125ccになって奇跡の復活!【ホンダ・モンキーHISTORYその3】

■誰からも愛され続けて半世紀以上、その歴史を振り返る

2017年に生産終了となってしまい、多くのファンを悲しませたモンキー。しかし、翌2018年に大きなボディに125ccエンジンを搭載したニューモデル「モンキー125」となって復活しました。そんな波乱万丈の変遷をたどったモンキーの歴史ですが、今回は2003年からプレイバック!

●モンキーとゴリラのカラーリングを変更してモンキー・スペシャルを発売(2003年12月)
CBX400F風カラー&スペシャルロゴが目印

2003年のカラーリングはモンキーがブラックとファイティングレッド、ゴリラにはパールシャイニングイエローが採用されました。同時に発売されたモンキー・スペシャルには往年のベストセラーモデルCBX400Fのカラーリングが採用され、サイドカバーにスペシャルロゴが配されていました。

ホンダ・モンキー・スペシャル(CBX400Fカラー)
(モンキー・スペシャル)

ホンダ・モンキー(ブラック)
(モンキー<ブラック>)

ホンダ・モンキー(ファイティングレッド
(モンキー<ファイティングレッド>)

ホンダ・ゴリラ(パールシャイニングイエロー)
(ゴリラ<パールシャイニングイエロー>)

●モンキー・スペシャルを限定発売(2004年12月)
ファン垂涎のスペンサーカラー

1982年のAMAスーパーバイク・デイトナ100マイルレースでフレディ・スペンサーが優勝したCB750Fのカラーリングを施したモンキー・スペシャルが2500台限定で発売されました。シルバー塗装のタンクやブラックで統一したハンドル、マフラー、ミラー、レッドとブラックのリヤサスペンションなどが特徴です。
ホンダ・モンキー・スペシャル(フレディ・スペンサー・カラー)
(モンキー・スペシャル)

●モンキーのカラーリングを変更(2005年9月)
クリーンな雰囲気のホワイトを採用

レトロイメージのクラシカルホワイトが新採用されました。カラーは2色が設定されモンツァレッドとプラズマイエローのラインナップです。いずれもフレームとヘッドライトケース、リヤサスペンション、サイドカバーが同色で塗装されていました。
ホンダ・モンキー(モンツァレッド)
(モンキー<モンツァレッド>)

ホンダ・モンキー(プラズマイエロー)
(モンキー<プラズマイエロー>)

●モンキー・リミテッドを限定発売(2005年12月)
全身にクロームメッキをまとう

1979年に発売されたクロームメッキのモンキー・リミテッドが復活しました。燃料タンク、前後フェンダー、フロントフォーク、前後ウインカー、リヤスプリング、リヤキャリア、ヘッドライトケース、チェーンケース、トップブリッジ、ハンドル、サイドカバー、エキゾーストパイプカバー、マフラープロテクターがクロームメッキにされていました。
ホンダ・モンキー・リミテッド(クロームメッキ)
(モンキー・リミテッド)

●40周年スペシャルを発売(2006年12月)
ブラックの車体&チェック柄のナイスコンビ

モンキーの生誕40周年を記念して、特別色を施したモンキー・40周年スペシャルが期間限定で受注発売されました。1967年のZ50Mをモチーフにチェック柄のシートやモンツァレッドのフレームとホイールの特別なカラーリングとなっていました。
ホンダ・モンキー・40周年スペシャル
(モンキー・40周年スペシャル)

【電子制御燃料噴射システム時代の始まり】

●モンキーをフルモデルチェンジ(2009年1月)
ついにフューエルインジェクションを採用

環境性能と走行性能を向上させるフルモデルチェンジが実施されます。エンジンには新たに電子制御燃料噴射装置であるPGM-FIが装備され、エキゾーストパイプに触媒装置を内蔵することで二輪車排出ガス規制に適合させていました。燃料タンクやシート、サイドカバーのデザインを変更して30年続いたスタイルが一新されました。同時に専用カラーとチェック柄シートなどを採用するモンキー・リミテッドも発売されました。
ホンダ・モンキー(モンツァレッド)
(モンキー<モンツァレッド>)

ホンダ・モンキー(セイシェルナイトブルー)
(モンキー<セイシェルナイトブルー>)

ホンダ・モンキー・リミテッド(レッド&シルバー)
(モンキー・リミテッド)

●モンキー・リミテッドを限定発売(2011年2月)
オールブラックでシブさを演出

車体をブラックで統一したモンキー・リミテッドが、受注期間限定で発売されました。車体のほか前後ホイールをブラック塗装として、クロームメッキの前後フェンダーとエキゾーストパイプカバーを採用。専用チェック柄シートや専用エンブレムデザインのスペシャルキーが装備されていました。
ホンダ・モンキー・リミテッド(ブラック)
(モンキー・リミテッド)

●モンキーに新色を追加&モンキー・リミテッドを限定発売(2012年2月)
往年の名車をモチーフにした限定車

車体色に新色のプラズマイエローが追加され、継続色であるセイシェルナイトブルーと合わせて2色のカラーバリエーションになりました。同時に車体色をモンツァレッドに、タンクをシルバーとして1962年に発売されたCR110カブレーシングのイメージを踏襲したモンキー・リミテッドが受注期間限定で発売されました。
ホンダ・モンキー(プラズマイエロー)
(モンキー<プラズマイエロー>)

ホンダ・モンキー・リミテッド(CR110カブレーシング)
(モンキー・リミテッド)

●モンキー・リミテッドを限定発売(2013年12月)
チェッカー模様のシートがオシャレ

ブラックを基調としたカラーリングを採用したモンキー・リミテッドが受注期間限定で発売されました。車体色、前後ホイールと前後フェンダー、ブレーキパネル、フロントフォーク、左右クランクケースカバーを精悍なブラックとして、クロームメッキ仕上げのヘッドライトケースとエキゾーストパイプカバーを採用していました。
ホンダ・モンキー・リミテッド(チェッカーフラッグ)
(モンキー・リミテッド)

●モンキー・くまモンバージョンを発売(2014年3月)
猿と熊が奇跡の共演!?

ホンダ熊本工場がある熊本県とコラボレーションすることで、マスコットキャラクターである「くまモン」をモチーフにしたくまモンバージョンが発売されました。ブラックとレッドの2トーンカラーで統一され、くまもとサプライズステッカーやくまモンのイラストが施されたメインキーなどを採用していました。
ホンダ・モンキー・くまモンバージョン
(モンキー・くまモンバージョン)

●モンキーに新色を追加して発売(2014年3月)
アウトドアに出かけたくなる

アドベンチャーイメージを表現するためハーベストベージュとオレンジを組み合わせた新しいカラーリングが追加されました。カモフラージュ模様とオレンジのパイピングによるシート、オレンジの結晶塗装としたシリンダーヘッドカバーなどが特徴でした。プラズマイエローとくまモン・バージョンも継続販売。
ホンダ・モンキー(ハーベストベージュ)
(モンキー<ハーベストベージュ>)

●モンキー・50周年アニバーサリーを発売(2017年2月)
半世紀を経て原点回帰のカラーに

モンキー生誕50周年を記念して、初代Z50Mのイメージを踏襲した50周年アニバーサリーが発売されました。タンク側面やサイドカバーをパールサンビームホワイトに、前後フェンダーをシャスタホワイトに、フレームやフロントフォークとスイングアームなどはマグナレッドにされています。
ホンダ・モンキー・50周年アニバーサリー
(モンキー・50周年アニバーサリー)

●モンキー・50周年スペシャルを発売(2017年7月)
人気殺到で抽選販売を実施

2月の50周年アニバーサリーに続き、クロームメッキ仕上げの50周年スペシャルが500台限定で発売されました。タンクやヘッドライトケース、サイドカバーをクロームメッキに、足周りブラック塗装としてモノトーンのチェック柄シートが組み合わされました。これが50ccのモンキー最終モデルになりました。
ホンダ・モンキー・50周年スペシャル
(モンキー・50周年スペシャル)

【125ccモデルへ進化】

●モンキー125を新発売(2018年7月)
ビッグに成長してカムバック

50ccのモンキーが生産を終了し、新たに125cc単気筒エンジンを積むモンキー125が発売されました。50cc時代のスタイルは継承しつつボディは大幅にスケールアップ。50cc時代の895mmから1155mmになったホイールベースにより、直進安定性やコーナリング性能、不整地走行を飛躍的に向上。前後にディスクブレーキが装備され、ABS付きモデルもラインナップしています。
ホンダ・モンキー125ABS(パールネピュラレッド)
(モンキー125 ABS<パールネピュラレッド>)

ホンダ・モンキー125ABS(バナナイエロー)
(モンキー125 ABS<バナナイエロー>)

●モンキー125に新色を追加(2019年7月)
モンキーには珍しい爽やかブルー

発売から1年が経ったモンキー125に、パールグリッターリングブルーの新色が新たに追加されました。これによりモンキー125のカラーバリエーションは3色になっています。価格は据え置きで37万円(税抜)、ABS付きが40万円(税抜)です。
ホンダ・モンキー125ABS(パールグリッターリングブルー)
(モンキー125 ABS<パールグリッターリングブルー>)

(増田 満)

この記事の著者

増田満 近影

増田満

複数の自動車雑誌編集部を転々とした末、ノスタルジックヒーロー編集部で落ち着き旧車の世界にどっぷり浸かる。青春時代を過ごした1980年代への郷愁から80年代車専門誌も立ち上げ、ノスヒロは編集長まで務めたものの会社に馴染めず独立。
国産旧型車や古いバイクなどの情報を、雑誌やインターネットを通じて発信している。仕事だけでなく趣味でも古い車とバイクに触れる毎日で、車庫に籠り部品を磨いたり組み直していることに至福を感じている。
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