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「ストリートからサーキットへ挑戦!」とOPTION誌1983年12月号より連載がスタート、Dai稲田所有のフェアレディ300ZXをストリート魂は崩さずにレース仕様へと改造、富士スピードウェイ(以下、FISCO)の耐久レースに挑戦!という企画を、clicccarでは2018年3月5日公開より約1年半ほどかけ飛び飛びでご紹介しています。
そして今回から紹介するシリーズ(回数不明!)でラストとなります(名残惜しい)。なぜか? 企画が終了したからです〜!
では、涙なくしては語れない、ある意味(?)感動&爆笑したお話をド〜ゾ!
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【悲劇のFOCUS!? 我れFISCOに壊滅す】
グヤジ〜よ〜ん! OPT300ZX 富士500kmレースより
まさに悲劇だった……。OPT300ZXの富士耐久レース挑戦計画は、今度の3戦目でマシンもほぼ完成し、初めてマトモなレースをやれるまでに仕上がった。タイムも期待できた。
それが豪雨に見舞われた決勝日、スターティンググリッドに着くフォーメーションラップ後、ピットに帰ってこない。
「何が起こったんだ!」
300ZXは魔の300Rのエジキになっていたのだ。クソ、これじゃやめられないゼ。(Dai)
【クラッシュSTORY】
■ついにワシもゴマメの仲間入りや〜
今回は満を持しての最終戦。てなワケでパワー強化より走りやすさを優先させてブレーキ強化作戦をとった。レースでは直線スピードよりコーナー突っ込みがキーポイントだからと分かったからだ。
なにせ我が300ZXは第1コーナーでも他車が50m手前まで攻めるのに、150m手前でブレーキングしないと止まらない有様なのです。ブレーキさえ自由自在に踏めればコボだって安心してレースできるというもの。これだけでも5秒以上のタイムアップが可能なのだ。
しかし、しかし、の結末が待っていようとは。なにしろトラブル続きの富士500kmでレースの難しさを勉強してください……悔し涙のDaiより。
■ブレーキ強化作戦
重量級の300ZXにはかなり大型のブレーキが必要だ。軽いF2やGCマシン用ではもたない。理想的にはポルシェ956用のロッキードだが1セット100万円もする。
そこで探したのは、フロントがエアハースト製の4ポッドキャリパーと大型ディスクローター、リヤにはF2用のフロントを使おうと思ったが、東名自動車のブループAスカG用ロッキードを採用した。むろん中古品だ(まだ請求書が来ないから不安)。
ただし、難しいのは取り付けるのにハブをアルミで削り出して作らなければならない。けっこう時間がかかったが、フィーリングはやはり抜群だった。「これでいけるゾ」と思った。
■スタビライザーはオートリファイン製
実はスタビもまだノーマルのままだった。むろん300ZX用のレース用なんてないから、そこはチューンドカー派のOPTです。ストリート用のオートリファイン製arcパイプスタビを取り付けたのだ。ノーマルより1.3倍くらいの固さだがけっこういけるよ。
■タイヤはヨコハマ・アドバンのNEWだぞ
今回のタイヤもヨコハマ・レーシングだ。しかし、前回バーストばかりでもたなかったので、新開発のややハードコンパウンドを採用。サイズは245/600-16だが、これはインターTECでスタリオンなどが使ったものと基本的に同じだ。
■車検は無事クリアしたが重量は10kgアップ
今回の車検で重量を計測すると1110kgもあった。前回より10kg重い。多分ブレーキ分の重さだろう。それにしてもホント、重いね〜。
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ってところで、悲劇の続きは次回、その2以降でも紹介します〜。ハンカチをご用意してお待ちください!
[OPTION 1986年2月号より]
(Play Back The OPTION by 永光 やすの)