【SUPER GT2019】第4戦のタイでシーズン折返し。Modulo勢2台のSUPER GT、2019シーズン前半を振り返る(PR)

●猛暑の海外戦タイ、そして前半戦の総括

6月29・30日にタイ、チャン・インターナショナル・サーキットットで開催された「2019 AUTOBACS SUPER GT Round4 Chang SUPER GT RACE」はシリーズ唯一の海外戦。

直近の記事でもお知らせの通り34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3はABSやブレーキの冷却などFIA GT3ならではの問題で攻めきれないレースを余儀なくされていました。

決勝結果は11位となりポイントを取りこぼしたと落胆する場面もありましたが、上位チームにペナルティが課せられ順位が繰り上がっての10位となったことでポイントを獲得。シフト系統のトラブルでリタイアとなった富士500km以外全てポイントを獲得したことになります。(第二戦富士は、完走扱いで1ポイントです)

SUPER GTを始め自動車レースは速さを追求する競技ですがそこにはルールがあります。Modulo KENWOOD NSX GT3は2018年にチームとしてGT300クラスに参戦してから初戦に1度だけクラッシュ原因となったことによるペナルティがありますが、それ以降一切ペナルティを受けていないクリーンなレースを私達に見せてくれています。それはドライバーだけではなくメカニックを含めたピットクルー全ての意識がクリーンなレースに向いていることにほかなりません。だからこそライバルがペナルティを受けたことによる繰り上がりの順位であってもそれは正式な順位という結果なのです。

Modulo KENWOOD NSX GT3のような、熱いレースを魅せながらここまでクリーンな気持ちのいいチームは極めて珍しいと言えるでしょう。

64号車 Modulo Epson NSX-GTはこのタイではホンダ勢で唯一のトップと同一周回数での10位フィニッシュとなりました。その他のホンダ勢はリタイアやトラブル修復、タイヤ無交換作戦の失敗からのスローパンクチャーなどでほとんど全滅しています。

予選での順位の低迷、決勝レースでのベストラップの問題などが取りざたされるModulo Epson NSX-GTですが、これまでのレースを振り返ってみるとホンダ勢で唯一2019シーズンを全戦完走しているチームとなるのです。速さには欠けても淡々と粘り強く走り切る姿に、諦めてはいけないという強い意志を感じます。

Modulo勢の2台は、それぞれの特徴を活かしながら2019シーズンの後半戦を戦っていきます。その後半戦の始まりである次戦はシリーズで最も過酷と言われる猛暑の中のシリーズ最長距離800kmを戦う「2019 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500mile RACE」。Modulo勢の上位進出、そして優勝を期待して止みません。

(写真:松永和浩、吉見幸夫、高橋秀彰 文:松永和浩)

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この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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