●タービンが無いのに「ターボ」!? EV「タイカン」の開発は最終段階
ポルシェ初の市販EVスポーツ「タイカン」の開発車両が、これまででもっとも軽い偽装で出現しました。
ポルシェが公開したプロトタイプでは見られない、市販型ヘッドライトを装着しているほか、LEDデイタイムランニングライトバーを備えるフロントバンパーなど、ベースとなっている「ミッションE」コンセプトに似たフロントエンドが見てとれます。
さらに、リアクォーターウィンドウやフェンダー、テールライトの最終デザインも初めて露出。これまで装着されていたフェイクのエキゾーストパイプも外され、いよいよ公開へ向け準備が整いつつあるようです。
市販型には、9万ドル(約1千万円)程度のベースグレードのほか、9万ドル以上の「4S」、13万ドル(1,450万円)以上の「ターボ」の設定が予想されています。この開発車両にはカーボンセラミックブレーキが搭載されている点からも上級モデル「ターボ」の可能性が高いです。
しかし、ここで疑問です。そもそもターボは、排気ガスによりシリンダーへ強制的に空気を圧縮して送り込み、排気量以上のパワーを引き出すシステムのため、排気ガスの出ないEVにターボは存在しないはずです。恐らく、ポルシェ最強モデルのイメージをアピールする目的で使用するとみられます。
ハイエンドとなるターボのパワートレインは、最高出力600ps以上を引き出す永久磁石シンクロナスモーター(PSM)を2基搭載し、動力性能は、0〜100km/h加速が3.5秒以下、0〜200km/h加速も12秒以下のパフォーマンスを発揮すると予想されます。
1回の充電での航続は、500km以上で、800Vの電圧を持つ最新の急速充電システムに対応、わずか4分間の充電で100km走行分のバッテリー容量を充電できるといいます。
ポルシェは、9月にタイカンを発表するとアナウンスしており、フランクフルトモーターショーがワールドプレミアの場となるはずです。
(APOLLO)