●人気のSUVに対応する最新モデル「アシュアランス・ウェザーレディ」
平成最後の冬は都内ではほとんど雪が降らずに終わりました。しかし、いつ雪が降るか冷や冷やしつつ、スタッドレスタイヤに履き替えてこの冬を過ごした人も多かったことでしょう。
春から秋は夏タイヤ、冬はスタッドレスタイヤという使い方が一般的だった日本でのタイヤの使い方に一石を投じたのがオールシーズンタイヤの存在です。従来もオールシーズンタイヤは存在していたのですが、ここ数年はグッドイヤーの「ベクター4シーズンズハイブリッド」の人気もあり、その認知度は一気に向上したといえます。
オールシーズンタイヤというと新しいジャンルのタイヤかと思っている人もいるようですが、じつはグッドイヤーは1908年にはすでに「All-Weather design」というタイヤで、全天候型タイヤのコンセプトを取り入れています。そして1977年に「Tiempo」で世界初となるラジアル構造のオールシーズンタイヤを投入。大人気の「ベクターシリーズ」は1984年に登場、モデルチェンジをしながら現行の2008年に「ベクター4シーズンズハイブリッド」となりました。
「ベクター4シーズンズハイブリッド」の日本での販売本数は、2014年には前年度比101%アップにとどまりましたが、2015年には135%、サイズ拡大を行った2016年には235%にまでアップしています。
このように人気の高い「ベクター4シーズンズハイブリッド」ですが、現在人気のSUVに対応するサイズは用意されていませんでした。そこで導入が決定されたのが「アシュアランス・ウェザーレディ」です。
ベクター4シーズンズハイブリッドは13インチから18インチまで44サイズと豊富なラインアップを揃えていますが、現在の車種は多種多様でそれでも対応しきれないほどです。「アシュアランス・ウェザーレディ」は16インチから20インチまで13サイズが用意されているので、国産、輸入の多くのSUVに対応が可能となっています。
降雪地帯ではより雪道性能、氷上性能が高いスタッドレスタイヤが必要ですが、東京などの都市部ではスタッドレスタイヤに履き替える手間も保管する場所も必要ないオールシーズンタイヤは非常に便利で頼れる存在です。それだけに「アシュアランス・ウェザーレディ」投入によるサイズ拡大は、オールシーズンタイヤブームをさらに加速していくことでしょう。
(文・諸星陽一/写真・平野 学)