【スズキ・スペーシアギア試乗】SUVテイストを加えた高いデザインとプランニング力が光る新型ハイトワゴン

●ベースモデルの存在を忘れてしまいそうな存在感。巧みなデザイン力、プランニングが光る

スズキ・スペーシアに追加されたスペーシアギアは、SUV風味が加わった追加モデル。ただし、追加バージョンであってもその存在感はかなり高く、ベースのスペーシアが逆に目立たなくなるのでは? という余計な心配まで抱かせるデザインが最大の魅力です。

両側スライドドアはもちろん、助手席バックレストまでフラットになることで、長尺物の積載も可能と、スズキらしい使い勝手の良さはそのままに、丸目LEDヘッドライト、LEDフォグランプ、ヘッドライトやサイドアンダー、サイドドアなどにガンメタリックのガーニッシュを配し、頭上にはルーフレールも完備。ボディカラーが写真の「アクティブイエロー ガンメタリック2トーンルーフ」だとさらに存在感が増しているように感じさせます。

内装は、スペーシアと基本的に同じではありますが、メーターやシートステッチにオレンジの加飾が加わり、遊び心が増しているほか、シートに撥水加工が施され、防汚タイプラゲッジフロアとともに掃除などのケアがしやすくなっています。さらに、パーソナルテーブルや助手席シートバックポケット、前席両側のシートヒーターなども装備され、収納や快適性にも目配りされています。

そのほか、「デュアルセンサーブレーキサポート」による衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報、後退時ブレーキアシストなどの安全系も標準装備されています。

150mmの最低地上高はスペーシアと同じで、SUV風味が加味されたモデルではあるものの、こうした化粧直しでまさにギア感が増したデザインは、最近のハスラーやジムニーからも感じさせるスズキのデザイン力、プランニングの巧みさを抱かせます。なお、車両価格は1,614,600円〜1,813,320円です。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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