●刺激的なエキゾーストノート、生物的な加速がスーパーカーであることを主張
現在、ランボルギーニのラインアップのなかでトップに君臨するのはV12エンジンを搭載するアヴェンタドールです。ランボルギーニはトップにV12エンジンを用意、セカンドグレードにV8もしくはV10を据えるというラインアップを構成(一時代はそうでなかったときもあります)しています。
ウラカンは5.2リットルのV10エンジンを搭載します。最高出力は640馬力、最大トルクは600Nmとなります。フルバケットシートに潜り込み、エンジンを始動するとオートで大きくブリッピングされます。このときのエキゾーストノートはかなり刺激的。ものすごくエキサイティングな演出ですが、日本の住宅街でこれはNG、住宅街はハイブリッドでさえEVモードで走りたいという時代ですから、この部分は改良したほうがいいでしょう。
停止状態、アイドリングからアクセルを踏み込めば、怒濤の加速を開始します。0→100km/hは3.1秒と発表されています。加速の味付けはエンジン車らしいものです。スーパーEVは異次元の感覚を覚えますが、エンジン車はエンジン車らしい生物的な感覚なのです。
ハンドリングは正確で、4WDであることを感じさせません。低い車高、そしてハイパフォーマンスなエンジンを積むわりには、乗り心地がいいのもビックリしました。もっとも惜しむべきはエンジンフードを開けてもエンジン本体が見えないこと。この手のクルマはエンジンを見たいし、見せびらかしたいもの。それを奪ってはいけないと思うのです。
(文・写真/諸星陽一)