【ランボルギーニ・ウラカン ペルフォルマンテ・スパイダー試乗】スーパーカーとしてはかなり乗りやすいタイプ!?

●刺激的なエキゾーストノート、生物的な加速がスーパーカーであることを主張

現在、ランボルギーニのラインアップのなかでトップに君臨するのはV12エンジンを搭載するアヴェンタドールです。ランボルギーニはトップにV12エンジンを用意、セカンドグレードにV8もしくはV10を据えるというラインアップを構成(一時代はそうでなかったときもあります)しています。

ウラカンは5.2リットルのV10エンジンを搭載します。最高出力は640馬力、最大トルクは600Nmとなります。フルバケットシートに潜り込み、エンジンを始動するとオートで大きくブリッピングされます。このときのエキゾーストノートはかなり刺激的。ものすごくエキサイティングな演出ですが、日本の住宅街でこれはNG、住宅街はハイブリッドでさえEVモードで走りたいという時代ですから、この部分は改良したほうがいいでしょう。

停止状態、アイドリングからアクセルを踏み込めば、怒濤の加速を開始します。0→100km/hは3.1秒と発表されています。加速の味付けはエンジン車らしいものです。スーパーEVは異次元の感覚を覚えますが、エンジン車はエンジン車らしい生物的な感覚なのです。

ハンドリングは正確で、4WDであることを感じさせません。低い車高、そしてハイパフォーマンスなエンジンを積むわりには、乗り心地がいいのもビックリしました。もっとも惜しむべきはエンジンフードを開けてもエンジン本体が見えないこと。この手のクルマはエンジンを見たいし、見せびらかしたいもの。それを奪ってはいけないと思うのです。

(文・写真/諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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