ドライカーボン&チタンの超軽量G-SHOCKは21世紀のドライビングウォッチだ

[G-SHOCK初のカーボンモノコックケース、ドライカーボンのベゼルを採用]

カシオ計算機の耐衝撃ウォッチ「G-SHOCK」の新製品として『GWR-B1000』が発表されました。航空コンセプトの「GRAVITYMASTER(グラビティマスター)」シリーズの最新作です。その特徴はカーボン素材を活かした構造となっている点にあります。

腕時計に求められる強度と柔軟性を実現する独自の混合比でカーボン繊維を練り込んだ強化プラスチックを生み出したことで、裏蓋とケースを一体化した「カーボンモノコックケース」が最大の特徴です。金属パーツには、軽量かつサビに強いチタンを採用しています。

「G-SHOCK」のロゴが入るベゼルは側面までカーボン地が確認できますが、これは何重にも積層したカーボンシートをプレスして抜き出した素材を焼き固めるといったドライカーボン製法で作られたもの。こうした素材や製法は航空機をイメージしたものといいますが、レーシングカーにも通じるもので、クルマ好きにも刺さる素材となっています。

バンドもカービンファイバーをインサートすることで引張耐久性に優れた素材を使用。それぞれに求められる機能性を満たすよう適切にカーボンを利用しているわけです。

[重量は約72g、重さを感じないから左腕を動かしやすい]

ボタンガードレスデザインとしたことも相まって、全体で約72gと超軽量ウォッチに仕上がっています。実際、手にとってみてもその軽さは装着しているのを感じさせないほど。腕時計というと左腕につけることが多いわけですが、これはドライビングにもポジティブな効果をもたらしそう。

なぜなら右ハンドルのMT車を運転しているとき、左腕はステアリングとシフトノブを行ったり来たりと動きが大きいわけで、そのときに腕時計が軽くなれば腕の負担も軽減しますし、なにより動きがスムースになると思われるからです。

ドライビングしながら、時間を確認しやすいように盤面デザインが工夫された腕時計をドライビングウォッチなどと呼びますが、このG-SHOCK『GWR-B1000』は、軽さという機能性によって新しいドライビングウォッチの価値を生み出すといえるのではないでしょうか。

カラーはブルー×ブラック、グレー×ブラックの2色。使用電源はソーラー充電システムで、20気圧防水となっています。メーカー希望小売価格はいずれも9万円(税別)です。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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