●肩肘張らずに乗れる快適性とコツさえ覚えれば走れるスポーツ性
シボレーのスポーツモデルのなかでコルベットの下に位置するエントリーモデルがカマロです。現地では割とイージーに乗れるクルマというイメージが強いと言われます。
初代カマロは1967年のデビューで、当時は直列6気筒とV8の2種のエンジンが用意されました。試乗した現行モデルは6代目で、V8、V8スーパーチャージャー、V6、直4ターボの4種のエンジンが用意されます。このうち日本に入ってくるのはV8と直4ターボの2種です。試乗車は直4ターボで、日本導入を記念した「ローンチエディション」となります。
直4エンジンは2リットルながら275馬力/400Nmのスペックを誇ります。このスペック、ちょうどR32スカイラインGT-Rのころのハイスペックモデルと同程度のスペックですので、じつはけっこうなハイパワーなのです。それを2リットルで実現、さらに後輪駆動で走らせるのだから意外にもスポーティです。
試乗時間が短かったので、あまり乗れていないですが、アクセルを開けた瞬間のパワーの出方が気持ちいいのです。もちろんV8のように地の底から沸いてくるようなトルクではないのですが、グッと持ち上がるトルク感はなかなかの気持ちよさ。ハンドリングも意外とシャープで、回頭性も優れています。
じつはこのカマロ、アルミパーツなども多用して軽量化が図られています。コツさえ覚えれば、ヒュンヒュン走れてしまうポテンシャルを秘めたモデルなのです。
(文/諸星陽一・写真/宇並哲也)