圧倒的なボルボ車インテリアデザインの秘密は「デザインの断捨離」にあり!?

■光を取り入れた快適な我が家にいるような、そんなスタイルがボルボ流

・安全をデザインするとは?

今週はボルボの生まれ故郷スウェーデン・イエーテボリ(ヨーテボリ)にてボルボにたっぷり浸かってきました。

まずは空港からボルボ車の洗礼です。「XC40」「V60 クロスカントリー」「XC60 」など最新のボルボ車が展示されています。さすがはボルボの街です。

イエテボリの人口は約58万人。スウェーデンで2番目の都市だそうですが、空港も地方の小さな空港という感じでこじんまり。もともとは造船業が盛んだった街だったとか。

そしてさすがボルボのお膝元! 街で見かける7~8割はボルボ車という感じです。タクシーにボルボV90が多いのですから。しかし後でマーケティング担当のパッカレロさんのお話によれば、スウェーデン国内でボルボ車のマーケットシェアは約20%ほど。意外だったのはスウェーデンで人気のボディカラーは黒、次いでグレー、白の順番。そして販売台数が多いのはV90だとか。これはスウェーデンの「給料の一部でクルマを購入する<カンパニーカー>として使っている人が多いから」とのことですが、コンパクトなV60ではなく、VシリーズのフラッグシップモデルのV90というのが意外。そしてカンパニーカーとなると、SUVではなく、カーゴスペースがしっかり使える実用的なエステートワゴンが人気だとか。そもそもスウェーデン人はワゴンが好きなのだそう。それに価格的なこともあるのかもしれません。

今回は「ボルボ・ミュージアム」でボルボの歴史をなぞり、最新&ヒストリックのボルボ車の試乗。ボルボの中でもボルボの個性をさらに際立たせる「デザイン」と「安全」についてそれぞれ担当者からお話を聞き、工場見学や、メディアでもあまり見せていただけないという衝突実験棟まで見学が叶いました。

その中でも「ボルボ・デザインセンター」で伺ったデザインのお話。ボルボ車のインテリアデザインの魅力に迫ってみました。

話を伺ったのはインテリア部門副部長のティシャ・ジョンソン氏。彼女が手掛けたのは「S90」~最新のコンセプトカー「360C」。

ティシャ氏によれば

「ボルボにとって、『安全』と『デザイン』はどちらも重要です。安全もデザインします。そしてボルボのインテリアには、光が重要です。スウェーデンは特に夜が長いので、パノラミックルーフを取り付けます。スウェーデンでは建築物も外から光が入るように設計しているのです。そしてシフトノブにもスウェーデンブランドのクリスタルを採用して室内にも光を取り入れています。また、スウェーデンではキャンドルを使い、キャンドルの光で灯りを採ります。スウェーデンで身近に使っているもの、あるものからインスパイアします。
また、女性の感性も取り入れています。女性、特にお母さんがクルマを選ぶときは、子どものことを考えて選びますよね。ボルボの提案するラグジュアリーは、家族にもフィットするものなのです。ボルボにとって安全性は伝統ですが、車内でのクルマの安全性、しかも快適でありながら安全ということを考えてデザインしています。安全性を一番に考えて妥協の無いデザインなのです。それこそが目で見て最高に価値のあるクルマだと考えています。
ボルボは1959年に初めて3点式シートベルトを自動車に採用しました。事故が起きたとき、はじめて安全が何かということが分かるのです。昔は美しいものは安全の観点からクルマの前方には使用できませんでした。しかし、それが新技術の開発によって美しいものができるようになったのです。デザインとクオリティを表現するには素材が大切です。デザインと製造現場とのコミュニケーションも重要です。SPA(SCALABLE PRODUCT ARCHITECTURE)プラットフォームになってからインテリアの品質が高くなりました。柔らかく反発力があるタッチパットを使っていて、それ以外のものはスウェーデン風の物をアクセントとして使っています。たとえばドリフトウッドは美しい流木ですし、スウェーデンの家や家具に使われているものを敢えてクルマに使っています。触感は職人の手によって作られ、エアコンの吹き出し口などに使っているツマミは触ったときに高級感を感じるダイナミックカットに。また、エアコンの吹き出し口のレバーのスライドする動きはボルボが特許を持っています。レザーにも呆れるぐらい手が込んでいるんです」

そして私が知りたかったボルボデザインの透明感&クリーンな感じはどこから来るのか?という質問にティッシャ氏は、

「デザインは最小限にし、無駄なデザインはいりません。ラグジュアリーにはいいものを一つだけにして、後はシンプルにしています」

…つまり「デザインの断捨離」ということなのでしょうか…!?

吉田 由美

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