いろんな意味でこれから「来る」レース、Formula-Eを体感しよう!

●EVと侮るなかれ。フォーミュラEはドライバーの息遣いも感じられるレース

clicccarをご覧の皆様、はじめまして! このたび、ご縁あってこちらで記事を書かせていただくことになりました、H@tyと申します。普段はSuper GTやSuper Formula、全日本F3やD1など国内のモータースポーツをはじめ、ル・マン24時間やマカオグランプリなど海外レースも取材するカメラマンです。

そんな僕が今回書かせていただくのは、現在第5シーズンが開催中の「FIA Formula E選手権」です。

まだ2月なのに開催中?と思う方もいらっしゃると思います。そうなんです!Formula Eはウィンターシーズン制なので、F1やGTなどのシーズンが終わる秋から冬にシーズンが始まり、年を越して夏頃最終戦を迎えるんです。

今シーズンは昨年12月に中東サウジアラビアで開幕し、アフリカ大陸のモロッコ、南米チリ、メキシコを経由して、いよいよ来月、アジアラウンドとなる香港と中国で開催されます。

Formula Eの見どころは、まずなんと言っても開催されるコースのほとんどが市街地コースであること。そしてそのコースと観客の距離がとても近いんです!

実は僕は昨シーズン、2度ほどFormula Eを現地で見る機会があったのですが、正直実物を見るまでは「エンジン音がしないんじゃ盛り上がらないよね」って思っていました。きっとこの記事をご覧になっている方の多くも、そう思っているんじゃないかと思います。

確かにエンジンがないので排気音はしません。ですがラジコンカーを走らせたことのある方ならわかると思いますが、モーターの音って想像以上によく聞こえるんですよね。しかもF3より大きなフォーミュラカーが200kw以上の出力(ちなみに現行型プリウスの駆動モーター出力は53kw)。

それも2メートル先のフェンスの向こう側でガチンコバトルをしているのですから、モーター音だけでなくタイヤのスキール音も聞こえますし、エンジン車では排気音でかき消されてしまうメカニカルノイズや車体の軋む音、そしてドライバーの息遣いまでがその距離の近さのおかげで感じることができました。