【新型メルセデス・ベンツAクラス試乗】先代からの値上がりも十分に納得できるトータル性能の高さ

●ゴルフに代わるCセグメントのリーダーになる? クラスを超えたAクラスの仕上がり

「走る・曲がる・止まる・話す」をキャッチコピーに掲げる新型Aクラス。そのおすすめメニューは間違いなく「話す」ではあるものの、「走る・曲がる・止まる」というコアとなる料理がいずれも美味といえる仕上がりになっています。

ひと口食べれば、Cクラスと勘違いするほどの走りの良さ。近年のメルセデス・ベンツが重視してきた俊敏性に加えて、高速道路での直進安定性、高速域で万全といえるスタビリティは、先代Aクラスから着実にレベルアップしています。

導入当初のパワートレーンは、136ps/5500rpm・200Nm/1460-4000rpmの直列4気筒1.4Lターボのみで、7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)との組み合わせ。1360kg〜1400kg程度の車両重量には十分と感じさせる力強さに加えて、秀逸な7速DCTはシフトアップ時もダウン時もスムーズそのもの。

しかも、ヌルッとした手応えではなく、適度なダイレクト感があります。ゲトラグとの共同開発のそれと思われますが、数あるDCTの中でも個人的にはトップレベルにあると実感させられます。

試乗車は「A 180 Style」の2台で、205/60R16の標準サイズ(ピレリ・チントゥラートP7)と、18インチ AMG 5ツインスポークアルミホイールの「AMGライン」装着車(ハンコック・ヴェンタスS1エヴォ2/235/45R18)が割り振られていました。16インチ装着車の方が当たりはマイルドで、18インチは少し硬い(重い)トレッキングブーツを履いているような乗り心地。それでも45タイヤでも快適といえるレベルに収まっています。

そのほか、80km/hで3dB(デシベル)の低減が図られたという遮音性能により、静粛性も高まっていて、エンジンベイからの騒音や振動、ロードノイズ、風切り音などもかなり抑制されている印象。

注目を集める「MBUX」による「話す」機能ばかり注目していると、新型Aクラスのトータル性能の高さをスルーしてしまいそうです。新型は先代よりも値上がりしているものの、「メルセデス・ベンツ」ブランドのエントリーモデルであることを忘れさせるほどの進化ぶりで、次期フォルクスワーゲン・ゴルフとCセグメントのリーダー争いも注目です。

(文/写真 塚田勝弘)

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この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。