クラス最大級のスクーター「キムコ ダウンタウン125i ABS」が台湾から登場

【ABSを標準装備。安全性がアップした「キムコ ダウンタウン125i ABS」】

●フルフェイスヘルメット2個も余裕で収納するラゲッジスペースも魅力

2018年度の夏休み人気海外旅行先ランキング(日本旅行業界調べ)では、ハワイを抜いて1位になるなど、日本人にとって馴染みの深い国の一つが台湾です。夜市のB級グルメは美味しいし、アニメ映画『千と千尋の神隠し』の舞台(のモデル)にもなった「九份」など観光名所も多いし、治安も良いしと、魅力がいっぱい。

そんな台湾ですが、じつはバイク王国であるのをご存知でしょうか。年間販売台数を見てみると、日本が約36万台であるのに対して、台湾はなんと約86万台! 台湾の人口は日本の約六分の一であることを考えると、驚異的な数字といっていいでしょう。

台湾では特にスクーターが人気で、朝夕の通勤ラッシュ時は交差点がスクーターの群れで埋まってしまうほどです。

キムコは、台湾で新車販売シェア・ナンバー1の座に19年間君臨しているメーカーです。キムコのスクーターは台湾のみならずヨーロッパでも人気で、イタリアではスクーターの販売台数において、ホンダ、ピアジオに続く第3位にランクしているほど。また、キムコはその技術力も高く評価されていて、BMWのスクーターの中には、キムコ製のエンジンを搭載したモデルもあります。

そんなキムコが、日本でニューモデルの「ダウンタウン125i ABS」をリリースします。先代モデルからの主な変更点は、ABS(ボッシュ製)が追加されたこと。

実際のところバイクでは、急ブレーキをかけた際にフロントタイヤがロックしてしまって転倒…という事故、いわゆる「握りゴケ」が少なくありません。とくにベテランだけでなくビギナーライダーも多い125クラスでは、ブレーキロックを防いでくれるABSをはじめとした安全装備の充実は、じつに頼もしいポイントです。

ちなみに、日本メーカーが日本で販売している125ccスクーターで、ABSを採用しているのはヤマハ・NMAXくらいです。日本では2018年10月1日以降、排気量125cc以上の新型車についてはABSの装着が、原付二種(50cc以上〜125cc以下)の新型車についてもABSまたはCBS(いわゆる前後連動ブレーキ)の装着が義務付けられるようになりました(継続生産車は除く)。

だから、これからは「バイクにABS」が当たり前になってくることでしょう。

●価格は51万8400円。3月11日から発売開始

さて、そのほかのダウンタウン125iの特徴はというと、125ccクラス最大級のボディサイズでしょう。なんと「ダウンタウン350i ABS」という320ccエンジンを搭載したモデルと共通のボディを採用しているのです。同じ排気量(125cc)のホンダPCXの全長は1925mm、一方のダウンタウン125i ABSの全長は2250mmと、30cm以上も長いのだから驚かされます。

そのおかげで、ダウンタウン125i ABSのシート下ラゲッジスペースは、フルフェイスヘルメットが2個収納できる余裕の容量を確保しています。また、2人乗りの際には後ろのライダーが窮屈な思いをすることなく、快適なタンデムライドを楽しむことができます。

ダウンタウン125i ABSの価格は51万8400円で、3月11日から発売開始。ボディカラーはマットグレイメタリック、マットホワイト、パールブラックの3色が用意されます。

【SPECIFICATIONS】

キムコ ダウンタウン125i ABS
全長×全幅×全高(mm):2250×780×1345
軸間距離(mm):1553
シート高(mm):810
車両重量(kg):178
総排気量(cc):124
最高出力(ps/rpm):14.3/9000
最大トルク(Nm/rpm):10.8/7000
燃料タンク容量(L):12.5
ブレーキ(前・後):ディスク・ディスク
タイヤ(前・後):120/80-14・150/70-13
価格 :51万8400円(税込)

(キダ・タツロー)