●販売台数の規模拡大も経営の先行きに揺れるルノー・日産・三菱連合
日産・ルノー・三菱自の日仏3社連合が2018年の世界販売台数で首位に躍り出る可能性がありそうです。
2000年時点で約500万台(日産・ルノー)だった世界販売台数は、三菱自を取り込んだこともあり、2017年には首位の独VWグループ(1,074万台)に迫る2位(1,060万台)と、既に2倍の規模にまで拡大しています。
同年の日本メーカーの世界販売台数は日経新聞統計によると、トヨタグループが1,038万台(3位)、ホンダが530万台(7位)、スズキが316万台(10位)となっており、米GMの2017年世界販売台数は960万台でトヨタグループに次ぐ4位、韓国のヒュンダイグループが726万台で5位、米フォードが660万台で6位の状況。
ちなみに、日仏連合は仏ルノーが業績不振に陥っていた日産に出資した1999年にスタート。
日産の最高責任者にカルロス・ゴーン氏が就任後、2016年に燃費問題で揺れていた三菱自に日産が出資して現在の日仏3社連合が形成されました。
おりしも今回、そのトップとして権勢を振るってきたゴーン氏がルノーの会長兼CEOを辞任。ルノーが新体制に移行すると共に、同社の筆頭株主である仏政府が日本政府に日産との経営統合案を示すなど、日産にとって予断を許さない状況となっています。
日仏3社連合が世界販売台数で首位を獲得する見通しの一方、各社では経営面での思惑が錯綜しているようで、今後も自動車業界の動きから当面目が離せない状況が続きそうです。
(Avanti Yasunori・画像:NISSAN)
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