【ホンダ・CR-V試乗】帰ってきたCR-Vは3列シートやハイブリッドで大進化

ホンダ・CR-Vは1995年に登場したモデルで、当初は独自の4WDシステムなどを用いたライトなクロカン(当時はまだSUVと呼ばなかった)として、人気を博しました。

2006年に発表された3代目までは日本でも発売されましたが、2011年の4代目は未発売、2016年の5代目も当初は発売されませんでしたが、ホンダは2017年の東京モーターショーにCR-Vを出品。2018年からの導入を発表しました。

しばらくご無沙汰だったCR-Vが日本に帰ってきたわけですが、ウルトラマンが帰ってきたときもかなり強くなっていたように、帰ってきた5代目のCR-Vも非常に大きな進化を遂げていました。

それは従来はなかったハイブリッド車の追加と、3列(7名定員)モデル(エンジン車のみ)の追加です。

かわりと言ってはなんですが、ボディサイズはかなり大きくなりました。CR-Vはデビュー時から3ナンバーですが、最新モデルの全長は4605mm、全幅は1855mm、全高は1690mmとかなり大きめになりました。

とはいえ、全長に関してはライバル車に比べて短めな設定となります。そのため3列シートモデルとはいえ、サードシートの居住性はさほど高いものではなく、エマージェンシーシート的なものとなり、着座姿勢も立て膝っぽくなってしまいます。

全幅は1855mmなので、ライバルと比べると広めの設計です。当然、室内も広くはなるのですが、横幅の広さはさほど快適性に影響しないというのが私の見解です。

3名分のベントシートなら横幅の広さが影響しますが、そもそもフロントシートは2名乗車ですし。リヤシート(セカンドシート)に3名で乗って窮屈感を感じないほどの横幅は、普通のクルマの作りでは難しいのではないでしょうか。

ならば、2名が座れるレベルで作り、外寸の横幅を狭めたほうが使い勝手がいいと思うのです。

ラゲッジルームは当然2列シートモデルのガソリンエンジンモデルがもっとも広いスペースを確保。このモデルの定員乗車時の容量は561リットルとなります。しかし、ハイブリッド車でも499リットルを実現しているので、かなりレベルが高いといえます。

3列シートでサードシートを収納した場合は472リットルです。乗車定員を稼ぎたい人は3列シートを選ぶことになりますが、収納性のいいシートに助けられて、ラゲッジルーム容量はかなり広いレベルを実現できています。また、フロアを2段式にできるボードなど、アイディアも満載で使い勝手はいいものとなっています。

(文/写真・諸星陽一)

この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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