【週刊クルマのミライ】スバル・フォレスターに見る、2.0Lハイブリッドと2.5Lエンジンの速さの違い

スバルのグローバル販売における大きな柱といえる「フォレスター」が5代目に進化。日本では2.0リッター水平対向エンジン+モーターアシストのマイルドハイブリッド「e-BOXER」を設定したことが注目を集めていますが、世界的な主力グレードは2.5リッター水平対向エンジンを積んでいます。

もちろん、日本向けのフォレスターでも2.5リッターエンジン車は主力となっています。そんな新型フォレスターの走りを神奈川県・箱根のワインディングで味わったところ、コーナリングに安心感があるのはマイルドハイブリッド「e-BOXER」、意外にも加速が楽しいのは2.5リッターエンジン車と感じたのです。

e-BOXERのコーナリング性能が優れているのは、ハイブリッド用バッテリーを積んだことにより前後重量配分が適正化されていることで、後輪の接地性が体感レベルで向上していることが効いているといえますが、モーターアシストでリニアに加速するはずのe-BOXERより2.5リッターエンジン車のほうが気持ちよく感じたのはなぜでしょうか。

そもそもe-BOXERの加速がおとなしいわけではありません。市街地ではモーターアシストによる俊敏な加速感にe-BOXERのアドバンテージを感じたほどです。

しかし、上り坂のワインディングを流して走っているような加速の持続性を要求されるシチュエーションにおいて、e-BOXERより2.5リッターエンジン車のほうが気持ちよさという点で上回るというのはメーカーのデータにも現れているのです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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