やっぱりスバルって最高! 東京・恵比寿のスバル本社で第3回「クルマ塾」が開講。

10月14日、東京・恵比寿にあるスバル本社ショールームで、自動車メーカーのレジェンドをお招きしてモノづくりの神髄をうかがう「クルマ塾」の第3回目「スバル編」セミナーが開催されました。

今回、大勢のスバルファンの皆様を前に、お話をお聞かせくださったスバルのレジェンドはお二人。

おひとりは、初代レガシィワゴンのエンジン開発に関わり、名機EJ20の生みの親としても知られる元STI社長の工藤一郎さん。

工藤さんはスバル1000の構造まで遡ってEJ20の進化のポイントを解説。ご苦労の結晶ともいえるクランクシャフトの実物や、当時の手書きメモまで持参くださり、名エンジン開発の経緯をつぶさに話してくださいました。「ドイツ某社がエンジンの傾斜搭載を研究するためサンバーを購入した」という話には、スバルの先進性を感じました。

もうおひとりは、富士重工の実験部門で操縦安定性や人間工学などを担当され、走行性能全般の統括者として活躍された大林眞悟さん。

大林さんは幻の試作車と呼ばれるP1からお話をはじめ、歴代のスバル車に込められた哲学や技術的な着目点を懇切丁寧に解説くださいました。1966年に誕生したスバル1000が衝突試験を実施していたこと、シートベルトアンカーを備えていたこと、レオーネ時代に歩行者保護装置が検討されていたことなどには、スバルの人間最優先の思想を痛感しました。

セミナー後半は、モータージャーナリストの清水和夫さん、竹岡圭さんがコメンテーターとして加わり、お二人とのトークショーで盛り上がりました。

航空機開発に由来するスバルの実証的、先見的なモノづくり、後輩への技術継承といった話題で花が咲いた他、参加者の皆さんとの質疑応答では今後のスバルに対する提案まで飛び出し、広報K氏が代わって応答する場面も。スバルの過去から未来までを網羅した濃密な3時間15分でした。

第3回クルマ塾の模様は、後日、より詳細な内容をお伝えできる予定です。

それにしても自動車とは、さまざまな人の夢や努力を背負った素晴らしい工業製品ですね。今後もクルマ塾は、そんなクルマの隠れた魅力を紹介し続けていきます。ご期待ください。

(角田伸幸)

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この記事の著者

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角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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