【VW・ゴルフトゥーラン試乗】使いやすい室内環境を持つトゥーランにディーゼルモデルが追加

フォルクスワーゲンの3ラインシーター、ゴルフトゥーランにディーゼルエンジンを搭載するモデルが追加されました。

ネーミングからもわかるようにゴルフをベースとしたコンパクトなミニバンですが、日本の5ナンバーミニバンとは異なり、1ボックス的スタイリングではなく、SUVライクなスタイルをしているところが特徴的です。

ボディサイズは全長が4535mm、全幅が1830mm、全高が1670mmで、日本の5ナンバー1ボックスミニバンと比べると、ワイド&ローのパッケージングとなっていることがわかります。

シート配列は前から2名、3名、2名の7名定員です。セカンドシート、サードに加えて助手席すべてのシートが1名分ずつ前倒し可能で、さまざまなシートレイアウトが可能です。シートの収納はすべて前倒しで、日本のミニバンのサードシートのように左右に跳ね上がる方式ではありません。全シートを前倒しした際のフラット性はかなり高くなっています。

セカンドシート、サードシートともにしっかりした張りのあるクッション&シートバックを持つタイプです。収納時のフラット性を重視しているため、クッションとシートは平板なデザインとなっていますが、どちらの席もちゃんと座れるだけのスペースが確保されています。

新しく搭載されたディーゼルエンジンは150馬力、340Nmです。最高出力はガソリンエンジンと同一ですが、トルクは90Nmも高いものです。低回転からグッと盛り上がるトルクフルなエンジンフィールはミニバンとの相性がよく、走らせやすいものです。

1ボックスタイプのミニバンほどは車高が高くはありませんが、より乗用車ライクなドライビングポジションとなることも運転が楽な要因となっています。

ロール感はさほど大きくなく、シャープな部分も残しているハンドリングはワインディングを走っても十分に気持ちよさを感じることができます。

走行モードをエコ、スポーツ、カスタムの3段階に変更可能で、スポーツを選んだ場合はエンジンの出力特性やシフト特性が変わるほか、パワステアシスト量などが調整されるため、よりしっかりした走りを得ることができます。さらにRライン用意されているオプションのDCCを装着すると、さらにゆったりとしたコンフォートも選ぶこともできます。

全高が低いとあまり荷物が載らないのではないか? と心配する方もいるかも知れませんが、きれいに収納できるシートによりラゲージルームはタップリとした容量を誇ります。また、全高が低いことはルーフへのアクセスが楽なことも意味します。アクセサリーのルーフキャリアやルーフボックスを装備すれば、より高い搭載力を発揮できることになります。

(文・写真/諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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