クルマの電動化が進むなか、新軽量素材の採用により車両重量を大幅に低減したコンセプトEV「アイトップ」(ItoP)が登場、9月28日に都内で公開されました。
内閣府がメーカーや研究機関等と進める革新的研究開発推進プログラム「ImPACT」の一環で、東京大学 伊藤耕三教授の指揮のもと、東レ/住友化学/ブリヂストンが共同開発した新素材「しなやかなタフポリマー」を車体に採用。超薄膜化と強靭化の両立により、車両重量850kgと従来車の約6割程度の重量を実現しています。
モーター等の駆動部分やバッテリー以外、金属やガラスをいっさい使用しておらず、車体部分に東レが開発した炭素繊維強化樹脂を使用、ウインドウ部分に2種類の樹脂を元にした住友化学の透明樹脂材料を、タイヤにはブリヂストンが開発した亀裂が入り難い薄肉ゴム材料をそれぞれ使用。
「アイトップ」は約9割が樹脂材料で構成されており、伊藤教授によると、同技術の10年後の実用化を目指しているそうで、今後は材料コストを抑えるべく、安価な製造技術の開発にも取り組むそうです。
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【関連リンク】
SHINAYAKA Polymer(ImPACT)
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東レの新素材「しなやかなタフポリマー」を活用したコンセプトカー
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20180928-2/index.html