EVメーカーのGLMが目指す世界初採用の樹脂製フロントスクリーンの利点とは?

樹脂スクリーンの利点は何でしょうか? 容易に想像できのが軽量である点で、さらに、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)の採用により、ガラスの200倍の耐衝撃性を持っています。

表面に帝人が開発したコーティング剤による特殊加工が施されることで、傷つきやすいPC樹脂の耐摩耗性を強化ガラス並に高めることに成功。クルマに搭載できるようになったとのことです。

トミーカイラZZでは、PC樹脂をクルマのフロントスクリーン用に縦約700mm、横約1300mmの曲面をもつ一枚板として射出プレス成形。全体の厚みを6mmと均一に保ちながら、窓枠にあたる外側部分を10mmの厚みにするなど、両社で改良を重ねて、窓枠(Aピラー)をなくすことに成功、その強度が活かされています。

軽量化については、Aピラーなどをなくしたことで、搭載した窓の重量は11.8kgと、従来のガラス窓とAピラーの組み合わせより6.6kg(約36%減)も軽くなり、電費の向上、軽快な走りが期待できます。また、ピラーレスになったことで、オープンカー特有の開放的な視界がより楽しめる利点もあります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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