樹脂スクリーンの利点は何でしょうか? 容易に想像できのが軽量である点で、さらに、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)の採用により、ガラスの200倍の耐衝撃性を持っています。
表面に帝人が開発したコーティング剤による特殊加工が施されることで、傷つきやすいPC樹脂の耐摩耗性を強化ガラス並に高めることに成功。クルマに搭載できるようになったとのことです。
トミーカイラZZでは、PC樹脂をクルマのフロントスクリーン用に縦約700mm、横約1300mmの曲面をもつ一枚板として射出プレス成形。全体の厚みを6mmと均一に保ちながら、窓枠にあたる外側部分を10mmの厚みにするなど、両社で改良を重ねて、窓枠(Aピラー)をなくすことに成功、その強度が活かされています。
軽量化については、Aピラーなどをなくしたことで、搭載した窓の重量は11.8kgと、従来のガラス窓とAピラーの組み合わせより6.6kg(約36%減)も軽くなり、電費の向上、軽快な走りが期待できます。また、ピラーレスになったことで、オープンカー特有の開放的な視界がより楽しめる利点もあります。
(塚田勝弘)