【WRX STI RA-RのSTIパーツ装着車】カーボン製の巨大なウイングを奢り、補強パーツでしなやかな走りを実現

クローズドの群馬サイクルスポーツセンターで試乗しました。

まずはベースのRA-Rの印象を。やはりレーシングカーの手法で作られたEJ20型エンジンは絶品のフィールを持っています。

最近のエンジンにありがちな全てが優しく角を丸められたものとは傾向が異なる、荒々しい出力特性を持っていながらも、回転フィールは非常に繊細という相反する要素が同居しているのが不思議な感覚です。専用のマフラーシステムから聞こえてくるサウンドはビート感を伴った水平対向エンジンらしいものです。

STI追加装着パーツの効果は大いにありました。群馬サイクルスポーツセンターは、小さくはない凹凸があり、激しいアップダウンが続くコースです。そのバンプをSTIパーツ装着車はしなやかに、そして余韻を残さずに一発で収めてくれます。

RA-Rのサスペンション性能は一般的な高速道路や路面がきれいなサーキットで不満が出るようなものではないと思われます。

しかし今回のような、よりリアルなストリートに近いコースでは、STIパーツ装着車の懐の広さが光りました。路面が荒れていてもアクセルをしっかり踏んでいける安心感がありました。

例の24時間耐久レースで数々の優勝経験を持つSTIは、こうした「ニュル的」なコースに合う足が何かをわかっているようです。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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