目指したのは究極の鋳造ホイール! WedsSport TC105Xの印象を片岡龍也さんに聞く

スーパー耐久のST-4クラスをトヨタ86で戦う片岡龍也さんのプライベートチーム「T’s concept」のホイールが、参戦2年目の今年から新しくなっているのにお気づきでしょうか?

今シーズンからT’s conceptに新しくスポンサードするWedsSportの最新型ホイール「TC105X」がそれです。

チーム代表で監督も務める片岡さんは「WedsSportさんにはTC105Nを履きたいとリクエストしていたんですけど、新型のTC105Xが出るからそれを供給するっていうことになって、実は発売前の開幕戦から使っているんですよ」と語っている通り、TC105Xは2018年7月発売の最新型ホイール。

そのコンセプトは鋳造ホイールの限界にチャレンジする軽量化とデザイン性。鋳造ホイールはコストとデザイン性に優れる反面、軽量化と剛性には不向きとされていましたがWedsSportの誇る独自技術AMF(アドバンスド メタル フォーミング)により、リム部のアルミ合金素材を高密度化して薄く強くすることで高剛性と軽量化を両立。また鋳造ならではの複雑なデザインも構成できるという、まさに究極の鋳造ホイール。

TC105Xは10本スポークのスポーティーなデザインですが、レーシングスペックを謳うだけあってサイドマシニングの多用などで大幅な軽量化を実現しています。またTC105Nからの大幅な改良点はリム形状の見直しによって外径サイズを変えることなくビッグローターに対応している部分。サイズ構成もサーキットユースに適したものとなっています。

ピレリスーパー耐久シリーズ第4戦「TKU スーパー耐久レース in オートポリス」でもT’s CONCEPTのトヨタ86はホイールがバッチリとキマっています。「細スポークと深リムの最新トレンドのホイールは、走っているときの見た目もカッコいいんですよ」と片岡さん。そして写真でもわかるとおり、ダークチタンのEJ-TITANカラーが煌くところも、このホイールのかっこよさを増しています。

でもレースって鍛造のイメージがありますけど、鋳造ホイールってどうなんですか?「GT3のST-XクラスとかTCRクラスなら鍛造でしょうが、86とかのST-4クラスはパワー的には鍛造でも鋳造でもどちらでもかまわないんです。このホイール(TC105X)はスリックタイヤを履いてもビクともしない剛性と強さがあります。同じくらいの重さだったら、カッコいいホイールの方がいいじゃないですか」とデザインのよさを語る片岡さん。

「やっぱりカッコいいホイール、気に入ったホイールを履くとモチベーションが違います。それはドライバーや監督だけではなくメカニックとかも含めてね」

たしかにタイヤ交換を行うメカニックの方も、直接触るホイールはかっこいいほうがいいに決まっています。

軽くて強くてカッコいい。そしてコストパフォーマンスは絶大!WedsSportの最新作「TC105X」はまさに鋳造ホイールの限界に挑んだ逸品といえるでしょう。

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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